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JR北海道、全路線の半分「維持困難」

2016/11/18 19:20
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 経営が悪化している北海道旅客鉄道(JR北海道)は18日、利用者の減少などで単独では維持が困難な10路線13線区を発表した。合計1237.2キロメートルと現在の営業路線のおよそ半分。1987年の民営化以降で最大のリストラとなる可能性がある。沿線自治体と協議を始めるが強い反発が予想される。農産物輸送や観光など地域経済への影響は避けられない。

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 道内の路線は札幌市周辺の一部区間を除きほぼ全線が赤字で、中でも今回の13線区は特に利用者が少ない。そのうち100円を売り上げるのに1854円の経費がかかる根室線の富良野―新得間など、1キロメートルあたりの1日の平均輸送人員が200人未満の3線区は廃止し、バスへの転換を沿線自治体に提案する。9線区では自治体が鉄道施設を保有し運行を同社が担う上下分離方式などを提案する。石勝線の新夕張―夕張間はすでに夕張市と廃止で合意している。

 島田修社長は同日の記者会見で「環境の変化に向き合わねばならない」と強調した。道内人口は2015年までの25年で5%減り、とりわけ札幌市周辺以外の地域は17%減となった。JR発足時に計167キロだった道内の高規格道路は約1100キロに達し、自動車へのシフトが進んでいる。

 17年3月期は18期連続の営業赤字となり、赤字幅は過去最大の440億円に拡大する見通し。9月末の手元資金(単体)は68億円と底をつく寸前で、このままでは安全対策や路線の維持費用を捻出できない。資産売却などの合理化策を打ち出してきたが補えず、路線そのものにメスを入れる。

18日、記者会見するJR北海道の島田修社長(札幌市中央区)=共同
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18日、記者会見するJR北海道の島田修社長(札幌市中央区)=共同

 島田社長は「このままだと19年度中に大変厳しい経営状況に陥る。この時期を念頭に合意形成を図りたい」と話した。ただ、見直し対象路線の沿線自治体は56にのぼる。通勤・通学など生活に果たす役割も大きく、協議は難航が予想される。

 実際に廃止などが進めば、地元経済への影響は大きい。タマネギを多く生産するきたみらい農業協同組合(北見市)は「(見直し対象の)石北線は農産物を送り出す物流の生命線。トラックでは運びきれない」と話す。

 鉄道は改修や安全管理などの固定費がかさむため、人口減が続く地方では維持が難しくなっている。西日本旅客鉄道(JR西日本)は9月、広島県三次市と島根県江津市を結ぶJR三江線を18年春に廃止することを決めた。

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