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韓進海運の破産宣告、ソウル中央地裁 コンテナ船需給締まる

2017/2/17 20:57
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 【ソウル=加藤宏一】韓国のソウル中央地裁は17日、法定管理(日本の会社更生法に相当)を申請した海運大手、韓進海運の破産を宣告した。昨年8月末の経営破綻を受けて同地裁は再生手続きを進めてきたが、再生の見込みが立たないことから2日に手続きを中止。2週間にわたる抗告期間内に中止への異議も出なかったため清算が決まった。6月1日に債権者集会を開く。

 韓進は世界のコンテナ船市場で7~8位。破綻後は賃金の未払いリスクから世界中で入港を一時拒否される事態になったが、企画財政省によると、韓進船舶の約140隻の荷下ろし作業は昨年11月28日で全て完了。大部分の貨物は顧客への引き渡しが終わっている。

 韓進を破綻に追い込んだ海運不況は日本企業にも再編を促した。日本郵船商船三井川崎汽船の3社が2016年10月にコンテナ船事業の統合を決断。今年7月には共同出資会社を設立し、18年4月から共同でサービスを始める計画だ。

 ただ、低迷が続いてきたコンテナ船の運賃は、韓進の破綻などにより回復の兆しが出ている。日本海事センター(東京・千代田)によると昨年12月の平均運賃は主要航路のアジア発北米向けで、韓進破綻前の7月に比べて15%上昇した。韓進のコンテナ船の運航停止で需給が引き締まった。

 韓進破綻は日本の海運会社にも恩恵をもたらしている。韓進が運んでいた貨物の一部が流れ、日本郵船の16年10~12月期のコンテナ船事業の経常損益は黒字に転換。商船三井と川崎汽船も赤字幅が縮小した。

 さらに世界の海上荷動きも回復傾向にある。アジア発北米向けのコンテナ船の輸送量は昨年12月に131万TEU(20フィートコンテナ換算)と前年同月比13%増えた。

 だが、米国のトランプ政権の発足で今後の海運市況の動きは不透明だ。保護主義が強まれば米国の輸入が減り荷動きが減る可能性がある。17年は海運各社の大型コンテナ船の完成が予定されており、船舶の供給過剰が続く。海運会社を取り巻く環境はなお厳しい。

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