サイバー攻撃、日立でシステム障害 企業・官公庁が警戒

2017/5/15 10:58 (2017/5/15 13:08更新)
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 世界中を襲う大規模なサイバー攻撃が発覚してから最初の平日を迎えた日本では、日立製作所の社内システムに障害が発生したことが分かった。企業や官公庁は警戒を強めており、出社した従業員に対し不審な電子メールを開かないよう注意喚起するなど対策を急ぐ。15日朝時点で公共交通機関や電気・ガス、金融など社会インフラへの影響は報告されていない。

 日立製作所は15日になって社内システムの一部がウイルスに感染し、業務用パソコンのメールが滞るなどの障害が発生した。国内のほか海外拠点でも不具合が出ている。問題が生じたサーバーを切り離すなどして社内情報部門が復旧作業を進めており、一部は正常化したという。被害が比較的大きかった英国で鉄道事業などを手がけているが、感染の経路や規模を含めて「詳細を確認中」としている。

 同社子会社の日立金属も12日から一部社員のメールの送受信ができなくなっている。現在、修正プログラムを使って社内ネットワークの復旧を試みている。被害の範囲と原因は調査中だ。

 政府は15日、首相官邸に大規模なサイバー攻撃に対応するための連絡室を設置した。金融庁は銀行、保険、証券など国内の全金融機関に被害の有無を確認するように指示した。15日朝の時点で被害報告はないという。

 インフラを担う東京電力ホールディングス東京ガスNTTなど大手通信3社、ANAホールディングス日本航空などはサイバー攻撃による被害を確認していない。資源関連ではJXTGホールディングス出光興産昭和シェル石油など石油元売り大手でも障害は起きていない。

 警察庁が14日までに確認した国内の被害は病院と個人の2件。引き続き情報収集を続けるとともに、すでに確認された被害について感染経路などの捜査を始めた。

 今回のサイバー攻撃は「ワナクライ(WannaCry=泣き出したい)」の名で急速に広まった。パソコンやサーバー内のデータを勝手に使えなくし、元に戻す見返りにビットコインでの金銭を要求する「ランサム(身代金)ウエア」と呼ばれるウイルスが使用された。日本時間の12日(金)深夜~13日(土)未明に発生した。欧州警察機関(ユーロポール)のウェインライト長官は14日、英民放ITVに対し、被害が少なくとも150カ国で20万件以上に上ると述べた。

 今回のサイバー攻撃で基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」の欠陥を突かれた米マイクロソフト(MS)は、ブラッド・スミス社長兼最高法務責任者が14日、声明を発表。「技術部門、利用者、政府が手を携え、サイバー攻撃への対策を講じるべきだ」として、官民や部門を超えた協力を呼びかけた。同社は欠陥を修正するソフトを無償公開しており、未対応のパソコンへの適用を強く推奨している。

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