武田が創薬ベンチャー 共同出資で、糖尿病領域など移管

2017/3/15 0:21
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 武田薬品工業と産業革新機構、メディパルホールディングス(HD)は14日、共同出資で創薬を専門に手掛けるベンチャー企業を設立したと発表した。出資総額は100億円。武田が取り組んでいた糖尿病や高血圧症など8つの新薬候補の研究開発を切り出して新会社が引き継ぐ。武田はがんや消化器など重点3領域に経営資源を集中させる。

 新会社「スコヒアファーマ」は産業革新機構が70.5%、武田が19.5%、メディパルHDが10%出資した。武田薬品の湘南研究所(神奈川県藤沢市)内に設立済みで、4月1日から稼働する。

 高血圧症や肥満症、糖尿病性腎症など腎、代謝、循環器領域の研究に携わっている30人強の武田の社員が新会社に転籍する。武田から引き継ぐのは臨床試験(治験)の中期段階を終了したものと治験初期段階のもののほか、治験入り前や研究段階のものが6品。将来は株式上場を目指す。

 これらの領域で発売済みの武田の医薬品は、主要4品だけで世界の年間売上高は2392億円(16年3月期)に上る。調査会社アイ・エム・エス・ジャパンによると、糖尿病治療薬の市場は日本だけで16年に約5200億円。がん治療薬やウイルス性感染症治療薬に続き3番目に大きい。

 一定の規模が見込まれる市場だが、武田はがん、消化器、中枢神経の3分野に研究開発を集中する方針を決めており、「今後も特定領域を外部に切り出す可能性はある」(アンドリュー・プランプ取締役)。

 一方、産業革新機構は事業の種(シーズ)を切り出してベンチャー企業を設立する「カーブアウト」という手法によって、大企業に眠る有望技術の実用化を支援する狙い。子会社をつくるのとは異なり、投資会社など外部資金を入れて経営を独立させ、意思決定を速める特徴がある。革新機構は同手法の活用を複数の国内製薬会社とも話したことがあると言い、「今後も積極的に出資したい」(革新機構の土田誠行専務)と話す。

 産業革新機構はこれまで創薬ベンチャーを含むライフサイエンス分野で20件(約450億円)の投資実績がある。

 医薬品卸国内最大手のメディパルHDはスコヒアファーマが上場すれば配当などの収入を得られるほか、新薬開発が成功した際に、その薬の優先販売に関する交渉権も得ている。

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