「DeNA、経済的利益にのみ着目」 第三者委
サイト問題で調査報告書

2017/3/13 19:28
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 ディー・エヌ・エー(DeNA)は13日、キュレーション(まとめ)サイトに関する第三者委員会の調査報告書を発表した。著作権侵害や倫理的な問題が数多く明らかになり、委員長の名取勝也弁護士は「事業拡大や経済的利益にのみ着目した」とDeNAのキュレーション事業の運営に問題があったと指摘した。南場智子会長は事業再開について「白紙」とした。

 法令違反が見込まれる事例が多く認められたことについて、第三者委は事業の進め方やリスクなどの認識が曖昧なままキュレーション事業に参入したことが原因とした。

 名取委員長は「様々な認識が足りなかった点をDeNAは反省すべきだ」とし、「DeNAが掲げてきた『永久ベンチャー』は免罪符にならない」と企業風土の見直しが必要との見方を示した。

 第三者委後には南場会長と守安功社長が会見、守安社長は今回の問題について(1)キュレーション事業が本質としてお客様に何を提供するかが定まっていなかったこと、(2)企業買収からPMI(買収後の統合作業)、その後の事業拡大へと推進する過程でルールを定めてチェックすることが足りなかったことを挙げた。その上で「もうけ主義との指摘を深く反省し、社会にどういった貢献をしていくのか、事業経営の中枢に据えていく」と従業員全員へのコンプライアンス徹底などを進める考えを示した。

 再び代表権を持つことを発表した南場会長は「守安と力を合わせて複眼的に確認しながら会社全体の変革に取り組む」と決意を示した。キュレーション事業については「お客様からの声をいただき、キュレーションサービスへのニーズは存在する」としながら、「再開へのめどはたっておらず白紙」とした。

 第三者委は2016年11月10日時点での37万6671件についてサンプル調査した。複製権と翻訳権を侵害している可能性のある記事は1.9~5.6%あるとした。侵害の可能性がないとはいえないものも0.5~3%あった。

 サイトに掲載されていた画像について472万4571件のうち、16%にあたる74万7643件あると認定。医療関連サイト「WELQ」について外部から問題の指摘を受けた19件のうち、薬機法や医療法、健康増進法に違反する可能性のある記事が10本あった。

 著作権侵害以外にも、WELQには医師の間でも見解が分かれる内容を安易に掲載、センシティブなテーマの記事にアフィリエイト広告を掲載するなどの倫理的な問題があったとした。その他のサイトでも著作物の取り扱いやプロバイダ責任制限法に基づいた対応についても問題があったと結論づけた。

 第三者委の報告を受けてDeNAは南場会長の代表権復帰とともに、守安功社長は16年12月時点で30%としていた月額報酬の削減額を50%に拡大することを決めた。

 またDeNAがキュレーション事業に参入するきっかけとなったiemoを立ち上げた村田マリ執行役員は、DeNAの執行役員とiemoの代表取締役を辞任する意向を表明した。同じくペロリの中川綾太郎代表取締役は12日に辞任した。

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