東芝、経営課題ようやく1つクリア 17年3月期正式決算発表

2017/8/10 17:06
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 東芝は10日、2017年3月期の正式な連結決算(米国会計基準)を発表した。同期の有価証券報告書(有報)について「限定付き適正」の意見を監査法人から受け取り、有報も関東財務局に提出した。米原子力事業の損失の認識を巡って監査法人と意見が対立し有報提出の法定期限を6月末から延長していたがようやく決着した。大きな経営課題を1つクリアしたが、再建の道筋はまだ見通せず正念場が続く。

 東芝本社(東京・港)で記者会見を開いた綱川智社長は、条件付きながら監査法人のお墨付きを得たことで「当社の決算は正常化したと考えている」と述べた。米国での法的整理で連結から切り離したウエスチングハウス(WH)中心の海外原子力事業については「リスクを遮断できたと認識している」と強調した。

 有報に付随する内部統制報告書については「不適正」だったが、「(WHの)会計処理の不備という一点。WHは連結から外れ今後起こる可能性はなくなった。内部管理体制の強化を進めており、ほかのところには不備はない」と説明した。

 東芝と同社の会計監査を担当するPwCあらた監査法人は、WHの原子力建設サービス会社の買収に伴う損失の認識時期で見解が分かれ、監査意見について調整を続けてきた。

 記者会見では監査法人の意見に対する東芝側の見解を記した資料を配布し、平田政善最高財務責任者(CFO)が、見解が分かれた理由を時間を割いて説明。「東芝としては問題はない」ということへの理解を求めた。

 17年3月末時点での自己資本ベースの債務超過額は独自試算した6月時点とほぼ同じの5529億円で確定した。

 東芝は同日、17年4~6月期の決算も発表した。主力のメモリーの価格が安定的に推移したことで営業利益は前年同期比約6倍の966億円と好調だった。

 上場廃止の懸念はいったん後退したが、内部管理に不備があると投資家に知らせる「特設注意市場銘柄」の解除判断はまだこれから。再建の切り札と位置付けるメモリー事業売却は調整に手間取っており、まだ経営危機を脱したとは言えない状態だ。投資家などステークホルダー(利害関係者)の信頼回復も大きな課題で道はまだ険しい。(大本幸宏)

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