トヨタがAI研究参入、1200億円投資 米に新会社

2015/11/7 1:25
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 トヨタ自動車は2016年1月に人工知能(AI)の研究開発を担う新会社を設立する。米シリコンバレーに本社を置き、5年間で10億ドル(約1200億円)を投じる。AIにはグーグルなど米IT(情報技術)大手が重点投資している。トヨタも本格的な研究体制を整え、自動車やロボットなど幅広い分野での応用を目指す。

 「AIとビッグデータが要素技術となり、生活や社会を大きく変える可能性を秘めている。自動車に加え、様々な産業を支える」。6日に開いた記者会見で、トヨタの豊田章男社長はAIの重要性を強調した。

 トヨタはAIの有力研究機関である米スタンフォード大学に近い米カリフォルニア州パロアルト市に「トヨタ・リサーチ・インスティテュート」を設立する。米ボストンや東京にも拠点を開く予定だ。当面、200人の研究者を確保することを目指す。

 新会社の最高経営責任者(CEO)には米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)でロボットコンテストの運営に携わったギル・プラット氏を招く。AI研究の第一人者である同氏の人脈や知名度を活用し、採用などを有利に進めたい考え。プラット氏は6日、「安全、アクセシビリティー(高齢者や障害者らの利用しやすさ)、ロボットの3分野で研究に取り組む」と述べた。

 トヨタは幅広い分野で活用が見込まれているAIを「生き残りに不可欠な技術」(豊田社長)と見る。自動車各社が実用化を競う自動運転などの安全技術は人間の行動を補完・代替するAIが鍵を握っており、出遅れれば他社に主導権を握られかねない。介護ロボットや、ビッグデータ分析による生産の効率化なども有力な応用分野だ。

 この分野では年間1兆円規模の研究開発投資を続ける世界の大手企業が一斉に取り組みを強化している。グーグルはカナダ・トロント大学のジェフリー・ヒントン教授ら有力研究者と組み、写真検索や音声認識などのサービスに活用。開発中の自動運転車でもこうした技術の活用を進めており、AIは産業の枠組みを超えた競争を生んでいる。

 交流サイト(SNS)の米フェイスブックもAIに通じた有力研究者を招き、13年にAI研究所を設立した。50人体制で、画像解析や音声処理の研究を進めている。シリコンバレー企業以外でも米IBMや中国の百度(バイドゥ)などが人材の確保や新興企業との連携に動く。トヨタも「競合企業と同等の処遇で雇用する」(プラット氏)としており、人材争奪戦が一段と激しくなりそうだ。

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