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好調アップル、中国が急所 同国だけ6四半期連続減収

2017/8/2 20:35
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 【シリコンバレー=兼松雄一郎、広州=中村裕】米アップルの4~6月期決算はスマートフォン「iPhone」新モデル発売前の買い控えをはね返し2四半期連続の増益となった。タブレットが復調したほかアプリ販売などのサービス収入が過去最高を更新した。ただ中国は売上高が10%減と6四半期連続で減少。アップルにとり中国が急所となっている。

アップルは中国では苦戦(北京のアップルストア)

アップルは中国では苦戦(北京のアップルストア)

 決算発表後の電話会見でティム・クック最高経営責任者(CEO)は「予想を上回る勇気づけられる決算だ」と語った。不振が続いたタブレット「iPad」の販売台数は15%増の1142万台と盛り返し、主力のiPhoneも2%増の4102万台となった。

 ただ会見では中国に質問が集中した。クック氏は「厳しい時期は過ぎた」と楽観的な見方を示したが、中国市場での勢いのなさは否めない。

 中国では他の先進国のように他社スマホからiPhoneへの乗り換えは増えていない。「中国の若者は最近のアップル製品に飽きている」(中国メーカーの販売店担当者)との声も上がる。中国を除く新興国の売上高が18%伸びているのとは対照的だ。

 英調査会社カナリスによれば4~6月期の中国のシェア上位4位を現地ブランドが独占した。最大のライバルとなる首位華為技術(ファーウェイ)の今年上半期のスマホ出荷台数は前年同期比20.6%増の7301万台。老舗有名ブランド「ライカ」のカメラを搭載するモデルなど、7万~10万円程度の価格設定で高級感を打ち出すブランド戦略が奏功している。

 アップルはサービス面でも出遅れており、決済では騰訊控股(テンセント)などの中国IT(情報技術)大手に圧倒されている。

 アップルもてこ入れを急ぐ。今夏から上海に駐在する同社初の中国担当幹部、イザベル・ジ・マヘ副社長は中国での現地独自サービスの導入を指揮してきた人物だ。

 先月には自前のデータセンターを中国国内に設置すると発表。アップルが重視するプライバシー保護が弱まるリスクを冒してもサービスを拡大させる基盤をととのえた。

 グッゲンハイム証券のアナリストはアップルには2年以上買い替えていない顧客が約4割いると分析する。iPhoneの新モデルは買い替えだけでもかなりの売れ行きが計算できる。

 ただ長期的に見れば売上高全体の2割近くを占める中国の低調さは好業績の陰に隠れた大きなリスクだ。

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