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三菱航空機社長に水谷氏 MRJ商用化へ背水の陣

2017/2/2 13:54 (2017/2/2 16:45更新)
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 三菱重工業子会社の三菱航空機(愛知県豊山町)は2日、森本浩通社長(62)が3月31日付で退任すると発表した。三菱重工の水谷久和常務執行役員(65)が社長に就任する。グループを挙げて開発中の国産初のジェット旅客機「MRJ」は今年に入り、納入時期の延期に再び追い込まれた。本体で防衛・宇宙事業を率いてきたエースの水谷氏を派遣し、商用化に向けて背水の陣を敷く。

「頑張ろうという気になってもらう人事」

 「体制を一新することで皆さんに頑張ろうという気になってもらう人事だ」。三菱重工の宮永俊一社長は2日、都内で開いた決算記者会見で今春実施する人事の狙いを説明した。同日の会見でも大きな経営課題と位置付けた航空機事業では、コスト削減など「抜本的緊急対策」を進めている。

 経営体制刷新が必要になっているのはMRJ事業に暗雲が垂れこめているためだ。三菱重工は1月、設計の見直しなどからMRJ初号機の納入時期の見通しを2020年半ばに延期。スケジュールは遅れに遅れており、納期の延期はこれで5度目になる。見直し後、納期は従来の予定から2年遅れになる。

 退任する森本社長は15年4月に三菱航空機社長に就任。三菱重工では、火力発電プラントなどの海外営業が長かった。海外の航空会社からMRJの受注を増やすためには森本氏の手腕が生かせたが、肝心の売り物であるMRJの納入がずれ込み続けた。森本社長は15年1月に交通・輸送ドメインの副ドメイン長に就くまで航空機事業の経験はなく、挽回できなかった。

 三菱航空機に社長として新たに送り出す水谷氏は三菱重工で防衛・宇宙事業のトップを務める。宮永社長は「プロジェクトの中で対外的にやるべきことがいっぱいある。水谷常務執行役員は防衛・航空が長く、様々な工場をよく知っている」と期待をかける。

MRJ、「ずっと続けていく決心」

 三菱重工にとってMRJは国産初のジェット旅客機を生み出すという象徴的なプロジェクト。「ずっと続けていく決心をしている」。宮永社長は同日の決算会見でも開発を継続することへのこだわりを見せた。

 だが顧客となる航空会社にとって引き渡し時期の遅延は運航計画を策定していくうえでマイナス材料となる。ライバル各社との受注獲得競争が厳しさを増すなか、開発の遅れはMRJの事業立ち上げにとって致命傷だ。

 三菱航空機の社長交代は水谷氏で5人目。20年半ばの初号機納入まで残された時間は少ない。防衛・宇宙事業を率いてきた水谷氏は宇宙航空研究開発機構(JAXA)と国産主力ロケット「H2A」の打ち上げを連続で成功させた。MRJ事業も安定軌道に乗せられるのか、水谷氏のかじ取りに委ねられる。

(銀木晃、岸本まりみ)

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