東京都の透析施設、耐震性低く 他地域へ避難必要に

2015/8/31付
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 東京都内の人工透析施設のほぼ半数は耐震性が不十分であるなど、首都直下地震が起こると、かかりつけの施設で透析が受けられなくなる患者が数万人規模で発生する恐れがあるとの調査結果を、東京女子医大の木全直樹医師(血液浄化療法科)らが31日までにまとめた。患者は透析施設を求めて他地域に避難することが予想され、影響は全国に及びそうだ。

 東日本大震災では被災地から透析患者約1万人が避難し、42都道府県の施設が患者を受け入れた。木全医師は「首都圏全域で10万人近い患者がいる。今のうちから患者自身や各施設で避難先を確保するなど入念な準備が必要だ」と訴えている。

 調査によると、都内の透析患者は約3万人、約400施設で行われており、いずれも全国のほぼ1割に当たる。回答した279施設のうち、免震構造や制震構造ではなく耐震補強工事もしていないのは136施設(48.7%)、透析に使える自家発電装置を備えていないのは、回答した351施設中222施設(63.2%)だった。

 人工透析では装置を動かす電力のほか、1回当たり120リットルの水や薬剤が必要になる。木全医師らは、断水などの影響で首都圏で2万~3万人の「透析難民」が発生すると推定した。

 木全医師は「大量の水や電気を必要とする透析治療は地震に特に弱い。透析なしで耐えられるのは3日間がタイムリミットだ」と指摘する。

 東京都は断水時には透析施設への応急給水に努めるとしているが、大震災時に全施設に供給するのは難しく、施設に余裕のある他府県への避難が想定される。

 都の計画では女子医大と杏林大が、避難が必要な透析患者の情報を集約して都に報告、さらに都が受け入れ先自治体と交渉し、その上で患者が避難する。震災時は事務作業だけで数日以上かかる可能性が高いという。〔共同〕

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