薬物依存の治療プログラム導入へ 厚労省、69精神保健施設に

2015/1/10付
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 危険ドラッグの使用者による事件や事故が相次いでいることを受け、厚生労働省は全国69カ所の精神保健福祉センターに同省研究班が開発した薬物依存症の治療プログラムを導入することを決めた。全国どこでも効果的な治療を受けられる体制を整え、薬物の乱用防止につなげるのが狙いだ。

 精神保健福祉センターは薬物依存や自殺、うつ病などの相談に地域で対応する施設。これまで厚労省研究班の治療プログラムを活用していたのは東京、広島、福岡など8都県の11センターだけだった。厚労省は「一定の効果が確認された」として、来年度以降、全てのセンターに拡大する。

 治療プログラムはSMARPP(スマープ)と呼ばれ、2006年に国立精神・神経医療研究センター(東京)薬物依存研究部の松本俊彦室長らが開発した。10人ほどの患者が1つのグループをつくって定期的に集まり、医師らとともに専用の冊子を読み、設問に答える。この中で薬物の危険性などを理解し、考え方を見直す。

 松本室長らは厚労省研究班として09~12年、精神・神経医療研究センターの専門外来で効果を検証した。初診患者のうち、外来治療だけの人と、スマープも併せて受けた人を比べたところ、90日後に治療を継続していた人の割合は「外来のみ」が58%だったのに対し、「スマープ併用」は92%となり、スマープの利用が治療継続につながることが裏付けられた。

 薬物依存症は治療期間が短かったり、通院を途中でやめたりすると、早期に再発しやすいとの指摘があり、患者が治療を続けられるプログラムが必要とされていた。

 厚労省によると、各地の精神保健福祉センターでは、医師や臨床心理士らがプログラムを実施するが、常駐者がいない場合は近隣の医療機関の医師らを非常勤職員として採用する。同省は担当者に順次、プログラムの使い方などの研修をする。

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