東電の勝俣元会長ら3人を強制起訴 福島原発事故

2016/2/29 11:46 (2016/2/29 13:31更新)
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 2011年3月の東京電力福島第1原子力発電所事故を巡り、検察官役の指定弁護士は29日、検察審査会から2度にわたり「起訴すべきだ」とする議決を受けた東電の勝俣恒久元会長(75)ら旧経営陣3人を業務上過失致死傷の罪で在宅起訴した。発生から間もなく5年を迎える今も10万人近くが避難を続ける原発事故について、旧経営陣の刑事責任が法廷で争われる。

2011年4月、都内で記者会見する東電の勝俣恒久会長(当時)
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2011年4月、都内で記者会見する東電の勝俣恒久会長(当時)

 ほかに強制起訴されたのは武藤栄元副社長(65)と武黒一郎元副社長(元フェロー、69)。3人は起訴内容を否認する見通し。

 起訴状などによると、東電は08年、政府の地震活動の長期評価に基づいて福島原発周辺に最大15.7メートルの津波の可能性があると試算していた。勝俣元会長ら3人は重大事故の危険があると予測できたのに防潮堤強化などの安全対策を怠り、11年の原発事故で避難した近隣病院の患者らを死傷させたとされる。

 公判では(1)3人が津波による原発事故を具体的に予測できたかどうか(2)浸水による電源喪失を防ぐ対策をあらかじめ取ることが可能だったかどうか――などが争点となる見通しだ。

 東京地検は13年と15年の2度、「高さ10メートルの原発敷地を大きく超える津波が発生し、事故が起きることは予測できなかった」などとして3人を不起訴とした。これに対し東京第5検察審は14年に「起訴相当」を議決し、15年には起訴議決を出した。

 強制起訴は、検察官の不起訴に対し11人の有権者からなる検察審が「起訴すべきだ」との議決を2度出した場合、容疑者が強制的に起訴される制度。刑事司法に市民感覚を反映させるため09年に導入された。

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