クニマス産卵の撮影に成功 山梨県、生態解明へ一歩

2017/4/24 12:17
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 秋田県・田沢湖の固有種で、富士五湖の西湖(山梨県富士河口湖町)で約70年ぶりに発見されたクニマスの産卵行動の写真撮影に、山梨県が初めて成功した。クニマスの保全を目指す県は「分からない部分が多い生態を解明する手掛かりになる」として、養殖技術の確立に生かしたい考えだ。

 田沢湖の水質悪化で1940年ごろに絶滅したと考えられていたクニマスは2010年、西湖で生息が確認された。35年に田沢湖から移された卵からふ化した個体の繁殖が続いたとみられる。ただ、当時のクニマスに関する資料が乏しく、好む水温や明るさなど不明な点が多い。

 近縁種のヒメマスを参考にクニマスの生態解明を進めている山梨県水産技術センターは、繁殖期の昨年11月~今年2月、産卵場所と予想した水深30メートルの湖底にある砂利地にカメラ7台を設置。1分ごとに静止画を撮影できるカメラには、砂利を尾ひれではたく様子の他に卵やふ化した稚魚が映っていた。

 さらに昨年、近畿大と合同で数匹のクニマスに発信器を埋め込んで放流し、湖内の行動範囲を観測する取り組みを実施。データを基に、繁殖可能な年齢に育つまでに回遊する水深や水温を明らかにすることを目指す。

 クニマスの推定生息数は減少傾向にある。調査では15年の生息数を約2200~2600匹と推定。調査を始めた12年と比べて半数以下という結果だった。センターは「10年単位で調査を続けないと結論付けられない」とするものの、危機感を抱く。保全に向けて、生態解明への努力は続いている。〔共同〕

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