「道徳」教科書、8社24点が合格 16年度検定結果

2017/3/24 15:00
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 文部科学省は24日、2016年度の教科書検定の結果を公表した。18年度から正式教科となる「道徳」の小学校教科書が初めて申請され、8社の24点が検定意見を受けた修正を経て合格した。高校の地理歴史や公民では15年に成立した安全保障関連法が登場。戦後補償に関する記述などとともに、政府の立場の説明を求める意見が目立った。

道徳ではいじめを取り上げる教科書が多かった
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道徳ではいじめを取り上げる教科書が多かった

 今回の検定は18年春から使う主に高校2年生向けの教科書と、15年3月の学習指導要領改訂で教科化された道徳の小学校教科書が対象。教科化で、道徳の授業では教科書の使用が義務となる。

 8社が申請した道徳の教科書のページ数は1学年平均143ページから220ページ。文科省が現在無償で配布している教材「私たちの道徳」のほぼ2倍の厚さとなった。全24点がいじめを題材に取り上げ、子供に自分のこととして考えさせる工夫をこらした。

 文科省の教科書検定審議会が申請段階の道徳教科書につけた意見は計244件。例えば、ある小4教科書は学習指導要領が求める「高齢者に尊敬と感謝の気持ちをもって接する」ことの扱いが不十分とされた。取り上げた消防団に関する題材の主人公を「おじさん」から「おじいさん」に変えることで合格した。

 高校教科書は213点が申請され全てが合格。15年9月成立の安全保障関連法は地理歴史と公民の計15点が取り上げ、集団的自衛権などを巡って6件の意見がついた。

 ある政治・経済の教科書は集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」について「存立危機事態には、実力行使を可能とする」などと記述したところ「生徒が理解し難い表現」とされた。

 このため「他に適当な手段がない」「必要最小限度で行う」といった「新3要件」を全て記して合格。同省は「集団的自衛権がどう限定的に容認されたかを生徒が理解するために新3要件は外せない」と強調する。

 近現代史を扱う場合に政府見解を書くよう求める14年の新検定基準は日本史と世界史、政治・経済で計11件適用された。元従軍慰安婦らが起こした日本に戦後補償を求める訴訟に触れた記述には意見がつき、「日本政府はすべての賠償問題は法的に解決しているとの立場をとっている」との記述が追加された。

 竹島(島根県)、尖閣諸島(沖縄県)については日本史、地理、政治・経済の全てで日本の領土として取り上げた。

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