認知症本人が団体設立 国内初、当事者の視点で政策提言

2014/10/24付
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 認知症への理解を広め当事者の視点から施策を提言しようと、認知症本人たちが23日までに国内初の当事者団体「日本認知症ワーキンググループ」を発足させた。認知症になると何もわからなくなるといった偏見をなくすため、本人たちの活動や発言を発信する。認知症と診断された人の不安を和らげるため支援団体などの情報提供もしていく。

 メンバーは認知症と診断された全国の40~70代の男女11人。鳥取県の藤田和子さん(53)、埼玉県の佐藤雅彦さん(60)、神奈川県の中村成信さん(64)の3人が共同代表に就いた。

 共同代表3人は23日、塩崎恭久厚生労働相と面会し、当事者の意見を反映した施策を求める要望書を手渡した。塩崎厚労相は「希望と尊厳を大事にしながら暮らせる社会づくりに取り組む」と話した。

 認知症は画像検査などの診断技術が進歩し、早期に判明する人が増えている。しかし、十分な情報がなかったり相談先がわからなかったりして、不安から引きこもりがちになり症状を悪化させる人も多い。

 認知症初期の場合、適切な治療や支援を受ければ従来通りの生活を続けられることも多い。しかし「きちんとしたことができなくなる」といった職場などの無理解から退職を余儀なくされる人もいるという。

 同団体は相談窓口や支援団体をまとめたパンフレットを作り、認知症と診断された人に役立ててもらう。当事者の意見を社会に広く発信するほか、発症初期の支援体制などについて政府に提言していく。

 共同代表の一人の中村さんは記者会見で「自分たちが声を上げて偏見をなくし、希望を持って生きられる社会をつくりたい」と話した。

 厚生労働省の推計では認知症の高齢者は400万人を超え、若年性認知症の人も約3万8千人に上るとされる。医療や介護の支援に加え、地域で徘徊(はいかい)を防ぐ取り組みも進むが、症状が重くなった人への対策が中心で初期の人への支援が不十分との指摘も出ている。

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