アイヌ遺骨のルーツ調査 北大教授、独団体が返還

2017/3/21 12:31
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 ドイツの学術団体「ベルリン人類学民族学先史学協会」が、保管しているアイヌ民族の遺骨1体を日本側に返還することを決め、北海道大大学院の小田博志教授(人類学)が遺骨のルーツを探る調査を始めた。研究目的で持ち去られたアイヌ遺骨を、もともとあった地域に返還する流れが広がりつつあり、小田教授は「尊厳ある帰還を実現したい」と話している。

 協会は取材に対し、保管しているアイヌ遺骨1体について「非合法に得た」とし、返還の意向を表明した。協会が1880年代に発行した学術誌によると、79年にドイツ人旅行者が札幌の公園(現在は跡地)でアイヌ墓地から頭骨を盗掘し、ドイツ人研究者に提供。協会は、学術誌にある頭骨と、保管中の頭骨が同一であると確認した。

 小田教授は2月下旬、ベルリンで協会代表のウォルフラム・シーア氏と面会。「遺骨は物ではなく人。故郷に帰したい」と訴え、遺骨があったアイヌ集落(コタン)の調査を依頼された。

 小田教授によると、遺骨は公園付近にあった「サクシュコトニ・コタン」から盗まれたとみられる。コタン出身者の子孫から聞き取り調査などを行い、今夏にも協会と共同で報告書をまとめる。

 日本政府は、身元不明のアイヌ遺骨を北海道白老町に新設する慰霊施設に集める方針だが、アイヌの有志はそれぞれのコタンに遺骨を戻すよう要求。18日にも日高地方のグループが、新たに約200体の返還を北海道大に求めることを決めた。

 小田教授は、今回の遺骨も白老町ではなく札幌市周辺に戻すことが適切だと強調している。〔共同〕

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