石原氏追及は空振り 百条委で「報告ない」「一任」連発

2017/3/21 1:17
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 豊洲市場移転をめぐる東京都議会百条委員会の証人喚問は20日、石原慎太郎元都知事の登場でヤマ場を迎えた。市場移転の決定責任を認める一方、「記憶にない」「報告を受けていない」とかわす石原氏に、議員側の追及も決め手を欠いた。前日の浜渦武生元副知事に続き、真相が明らかにならない展開に、傍聴した都民らからは不満や失望の声があがった。

 ダークスーツ姿の石原氏は午後1時前、都議会議会棟6階の委員会に姿を見せた。顔なじみの都議に片手をあげて笑顔であいさつするなど、表情には余裕も漂わせた。

 体調不良を理由とした石原氏側の要請に応え、質疑時間は当初の3時間から約1時間に短縮。主治医が立ち会い、座っての証言が認められた。答弁に先立って本人も「脳梗塞の後遺症で、記憶を引き出そうとしても思い出せないものがある」と釈明した。

 かつては都のトップとして向き合った議会に、証人として呼ばれた石原氏。都議の質問に「それは違う」「質問の意味がよくわからない」と前のめりになってかみつく姿も。委員長から「指名を受けてから発言するように」と注意を受けるシーンもあった。

 ただ発言は3日に自身が開いた記者会見での説明とほとんど変わらなかった。核心である市場の移転交渉については、「(豊洲市場への移転を)裁可した責任は認める」と歯切れ良く言い切ったものの、「都庁職員が知恵と経験をつくし流れを作ったのだから逆らいようもない」とも。具体的な内容を突っ込まれると、「よく分からない」「担当者に一任していた」などの言葉を繰り返した。

 休憩を挟んで1時間強の間、質問に立った都議は7人。自民都議からは「市場の未来を考えれば豊洲への移転は大英断だった」と石原氏を持ち上げるような発言も。他会派の都議も、石原氏の切り返しに言葉に詰まるような場面があった。

 煮え切らないやりとりを終えると、石原氏は悠然と委員会室を後にした。終了後、ある都議は「(再度石原氏から聞く場合は)質問をもっと工夫しないと……」と漏らした。

 百条委に知事経験者が呼ばれるのは「異例の事態」(議会関係者)。傍聴席にも緊迫した空気が漂った。石原氏が答弁で市場の安全性を強調すると、傍聴席からは盛んにヤジが飛んだ。委員長がヤジをやめない傍聴人に退場を命じる場面もあった。

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