原発避難訴訟、国の責任認める 「津波予見できた」
前橋地裁判決

2017/3/17 15:50
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 福島第1原子力発電所事故後に福島県から群馬県に避難した住民ら137人が国と東京電力に1人あたり1100万円(総額約15億円)の損害賠償を求めた集団訴訟の判決が17日、前橋地裁であった。原道子裁判長は請求の一部を認め、国と東電に賠償を命じた。「国は2002年には津波の到達を予見できた。国が事故を防げなかったのは違法」として国の責任を認めた。

廃炉に向けた作業が進む東京電力福島第1原発(2016年10月、福島県大熊町)
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廃炉に向けた作業が進む東京電力福島第1原発(2016年10月、福島県大熊町)

 全国20の地裁・支部で避難者ら計約1万2千人が起こしている集団訴訟で最初の判決で、原発事故をめぐり国の賠償責任を認めたのは初めて。東電も津波を予見できたと認定した。

 原裁判長は判決理由で、02年7月に政府の長期評価が巨大地震で津波が原発敷地を大きく上回ると試算していた点などを挙げ、「遅くとも02年7月から数カ月後の時点で、国は非常用配電盤を浸水させる規模の津波の到来を予見できた」と指摘。国には東電に対策を命じる権限があり、「東電に対策を取らせれば事故を防ぐことが可能だった」と結論づけた。

 また東電について「常に安全側に立った対策を取る方針を堅持しなければならないのに、経済的合理性を優先させたと言われてもやむを得ない対応だった」と厳しく批判した。

 主な争点は▽東電や国が津波を予見し、対策を取ることができたか▽国の指針にもとづく東電から避難者への賠償額が妥当か――の2点だった。

 東電や国は「02年7月の長期評価は科学的知見として不十分で、事故は予見できなかった」として過失を否定。国は「そもそも、東電に津波対策を命じる権限がなかった」とも主張していた。

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