和船技術、米国人船大工がつなぐ 富山で「田舟」復元

2016/3/22 11:54
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 半世紀ほど前までは日本各地の田んぼで広く使われていた木造船「田舟」を、富山県氷見市に滞在中の米国人船大工、ダグラス・ブルックスさん(56)が復元した。各地の和船の記録や復元に取り組んでおり「消えゆく貴重な技術を残していきたい」と意欲をみせる。

 バーモント州生まれのブルックスさんは、大学を卒業後、博物館の学芸員として木造船の修復・復元に携わっていた。学生時代のルームメートが日本人だった縁で和船に興味を持ち、1990年に調査研究のため初来日した。

 最初に訪れたのは「たらい舟」を造る新潟県佐渡市。職人が図面を持たずに長年の勘で作業することや、高齢化、後継者不足の問題を抱えていることを知って驚いた。「このままでは技術が絶える」と弟子入りして技法を記録することに。

 以来、頻繁に日米を行き来。漁業に使う青森県の「シマイハギ」や千葉県の「べか舟」などの製作技法を職人5人に教わり、図面を作って書籍や論文にまとめた。

 修業中、苦労したのは日米の文化の違いだ。米国では師匠が一つ一つ説明し、学ぶ側も疑問に思ったことは気後れせず質問する。他方、日本はまさに「見習い」で、最初は仕事場の掃除をしながら師匠を見て学ぶのが中心。質問しにくい状況に戸惑ったという。

 今回の復元は、氷見市の地域活性化を目指すNPO法人「アートNPOヒミング」のプロジェクト。ブルックスさんが中心となり、地元の船大工の助言を受けながら完成させた。漁業文化の体験施設「ひみ漁業交流館魚々座」で展示する。

 ブルックスさんは「実物に触れることで地元の和船に興味を持ち、受け継いでほしい」と話している。〔共同〕

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