ノバルティスと元社員に無罪、臨床データ改ざん 東京地裁

2017/3/16 14:49
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 スイス製薬大手の日本法人ノバルティスファーマ(東京)の高血圧症治療薬の臨床データを改ざんし、学術論文に投稿させたとして薬事法違反(誇大広告)罪に問われた元社員、白橋伸雄被告(66)と法人としての同社の判決公判が16日、東京地裁であった。辻川靖夫裁判長は「(研究者による)論文への投稿は薬事法が定める誇大な広告には当たらない」として無罪を言い渡した。

 判決理由で辻川裁判長は「症例の水増しなど意図的な改ざんがあった」と判断。同社から研究者側に多額の寄付金が提供されたことや、白橋被告がさまざまな改ざんを重ねて薬の有用性を示す論文発表に大きく関与したことも認めた。

 そのうえで「(被告にとって)論文を作成して学術雑誌に掲載してもらった行為に、医薬品の購入意欲を喚起させる性質があるとは言い難い」とし、薬事法違反罪には当たらないと結論づけた。

 検察側は白橋被告に懲役2年6月、ノバルティスに罰金400万円を求刑していた。

 旧薬事法(現医薬品医療機器法)は薬の効果などについて「虚偽または誇大な記事を広告、記述、流布してはならない」と規定。東京地検特捜部は両罰規定を適用し、法人としてのノバルティスも起訴していた。

 白橋被告は公判で「大学の研究を手伝ったにすぎない」「データの改ざんはしていない」などと無罪を主張した。ノバルティス側も「臨床研究の中心だった医師らが不正を主導し、会社に刑事責任はない」と主張していた。

 白橋被告は、京都府立医大の医師らが実施した高血圧症治療薬「ディオバン」の臨床研究で、薬の効果が実際より高く見えるよう改ざんしたデータを提供し、2011~12年に学術論文を発表させたとして起訴された。

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