エレベーター閉じ込めや非常電源で手術 首都停電

2016/10/12 21:57 (2016/10/13 0:53更新)
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 首都・東京が12日、突然の大停電に見舞われた。約1時間で復旧し深刻な被害はなかったが、交差点では信号が消え、エレベーターへの閉じ込めも相次ぐなど、多くの人をひやりとさせた。原因は35年前に設置された送電線からの出火。詳細な解明はこれからだが、専門家は送電設備の老朽化を踏まえた対策の必要性を指摘する。

東京電力の関連施設から上がる黒煙(12日午後5時23分、埼玉県新座市)=共同
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東京電力の関連施設から上がる黒煙(12日午後5時23分、埼玉県新座市)=共同

 警視庁によると、東京都豊島区の交差点で複数の信号機が2時間以上消灯し、警察官が手信号で交通整理にあたった。新宿区や練馬区など最大200カ所の信号機に影響が出た可能性があり、同庁が検証している。

 東京消防庁によると、練馬区など少なくとも4区で「エレベーターに閉じ込められた」との通報があった。いずれも短時間で復旧し、けが人はいなかった。

停電で消えた信号機(12日午後、東京都豊島区)
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停電で消えた信号機(12日午後、東京都豊島区)

 港区の虎の門病院。電源が完全復旧したのは発生から約1時間後で、手術室の機器などは非常電源でしのいだという。同病院の担当者は「検査や受け付けの遅れはあったが、患者の生命に関わるような事案は起きていない」という。

 東京都済生会中央病院(港区)も非常用の発電システムにすぐ切り替わり、大きな影響はなかった。担当者は「少しびっくりした。いきなり停電した経験はなかったので、よい訓練になった」と話した。

 西武鉄道は出火した送電ケーブルから電源供給を受けており、影響が拡大。西武新宿線や西武池袋線など10路線で運休などが相次ぎ、東京メトロとの直通運転も見合わせた。約1時間20分後に一部を除き運転を再開したが、約9万1千人に影響した。都営地下鉄大江戸線も一部区間が約15分運休。都電荒川線は一部の踏切が使えなくなったが約1時間で復旧した。

 霞が関の官公庁も軒並み停電し、業務や行事に影響が出た。東京地裁では停電中も数十件の裁判の予定があり、ある法廷では行政訴訟の証人尋問中、突然真っ暗に。非常用電灯はついたが、裁判長は10分間の休憩後、尋問の延期を決めた。原告側の男性弁護士は「初めての経験。裁判への影響は大きい」と驚き、傍聴者らも「電車は動いているのか」「帰れるだろうか」と不安そうに顔を見合わせた。

 スポーツ庁では、リオデジャネイロ五輪のメダリストが鈴木大地長官を表敬訪問中に停電が起きた。カヌー銅メダルの羽根田卓也選手との懇談が始まった直後にパッと照明が消え、一時中断。カーテンを開けて窓から明かりをとって懇談した。

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