虐待防止へ家裁の役割強化 改正案を閣議決定

2017/3/7 12:41
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 政府は7日、児童虐待の防止に向けた児童福祉法などの改正案を閣議決定した。児童相談所(児相)による子供の一時保護や保護者の指導に家庭裁判所が関わる仕組みを新たに設ける。子供の保護を巡り児相と保護者の対立が多発している現状を踏まえ、裁判所の関与により紛争を減らすことが狙いだ。今国会での成立を目指す。

 児相は厚生労働省の指針に基づき保護者の同意なしに、虐待の疑いのある子供を一時保護することができる。指針は一時保護の期間を原則2カ月以内と定めているが、保護が長期化し保護者と児相の対立が深まることもある。一時保護の期間中は通学できないなど、子供にも不利益がある。

 改正案は一時保護が適正になされていることを明確にするため、保護者の同意なく2カ月を超えて保護する場合は児相が家裁に申し立て、承認を得ることを義務づけた。児相の判断の正当性を家裁が審査する。厚労省が全国の児相(209カ所)で昨年4~7月に一時保護が終わった約1万件を調べたところ、一時保護の期間が2カ月以上だったのは1204件と約1割を占めている。

 家裁の関与の下、児相が保護者を指導できる仕組みも創設する。児相が子供の施設入所などを家裁に申し立てた際、その是非を判断する前に一定期間、保護者を指導するよう家裁が児相に勧告する。

 児相は指導時の様子や経過を報告。家裁はその内容も踏まえて申し立てについて判断する。同省は緊急に保護者と引き離す必要性が低いケースで効果があるとみている。

 保護者が子供に近づかないよう家裁が出す「接近禁止命令」の範囲も広げる。保護者の同意なく入所している場合に加え同意がある場合や一時保護中も対象に含める。保護者が入所に同意していても、子供に近づこうとすることがあるためだ。

 児童虐待への児相の対応件数は2015年度に初めて10万件を突破。10年間で約3倍に増加し、関係機関が連携した対応が急務になっている。

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