中国製と国産の「中間」 能登で出土の三角縁神獣鏡

2016/2/5 10:53
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 石川県中能登町の小田中親王塚古墳(4世紀後半)で明治時代以前に出土した三角縁神獣鏡が、「中国製」と「日本製」の双方の特徴がある過渡的な鏡だったことが宮内庁書陵部の調査で分かり、詳細が書陵部紀要に掲載された。

 「卑弥呼の鏡」ともいわれる三角縁神獣鏡は、初期ヤマト王権が権威の象徴として配布したとの説が有力。文様のパターンや正確さなどから中国製と国産に分類されるが、小田中親王塚古墳の鏡は両者が一連のもので、中国か日本のどちらかで作られ続けた可能性を示しており、論議を呼びそうだ。

 調査した加藤一郎主任研究官によると、鏡は直径約21センチ、重さ827グラム。神像、角や牙を持つ獣像などの文様がある「三神三獣鏡」で、中国製では最新段階に位置づけられる。しかし、鏡の中心部(内区)とその外側(外区)の厚みにほとんど差がないなど国産鏡に近い要素もあった。

 「いわゆる『中国製』から『日本製』への過渡期に当たる。文様は初期の三角縁神獣鏡に比べ崩れているが、古代中国の神仙思想を理解したものであり、中国製だろう。個人的には三角縁神獣鏡は全て中国製と思う」と話している。

 同古墳は直径約65メートル、高さ約14メートルで、北陸最大級の円墳。能登半島を横切る交通の要衝にあり、1875年に崇神天皇の皇子である大入杵命の墓に指定された。

 指定前は埋葬施設の石槨が露出し、三角縁神獣鏡は墳丘上にあった神社に祭られていたという。日本海側では最北の出土例で、近くの「白久志山御祖神社」の神宝となり、詳細な調査はされていなかった。〔共同〕

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