減農薬の畑 コウノトリ誕生後押し 徳島・鳴門、野外繁殖成功

2017/4/5 13:13
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 2015年に兵庫県豊岡市周辺から徳島県鳴門市大麻町に飛来、電柱で巣作りをしていた国の特別天然記念物コウノトリのペアが今年3月、豊岡市周辺以外で初の野外繁殖に成功した。関係者は湿地が多く減農薬の畑が広がる環境がひなの誕生につながったと評価し、鳴門市もコウノトリが生活できるエコな農業をアピールするチャンスと意気込む。

 ペアは15年2月、レンコン畑や水田が広がる大麻町に飛来し、電柱に枝を運び営巣を始め、ひなを誕生させた。

 竹村昇さん(64)は、近くでレンコンを栽培しながら毎日ペアの様子を観察。餌場の環境を守ろうと、農薬や化学肥料を減らし、油かすなどの有機肥料を使った農法に力を入れる。

 コウノトリは水路や水田のナマズやザリガニなどが好物。竹村さんはレンコンの葉の芽を食べるザリガニに手を焼いているといい、「コウノトリが食べてくれて助かる」。

 兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)によると、国内の野生種は1971年に姿を消した。絶滅の理由には明治時代以降、食用目的などでの乱獲が挙げられるものの、農薬の影響で餌場が減ったことも原因になった可能性があるという。

 半世紀前から野生復帰に取り組んできた豊岡市と異なり、鳴門市への飛来と巣作りは突然だった。兵庫県立大の江崎保男教授(動物生態学)は「冬季にも湿地が雪で覆われない気候で、餌となる生物が1年を通して豊富にあったため」と考える。竹村さんは「昔から減農薬で栽培している農家が多いから餌が十分あるのでは」と語る。

 鳴門市は減農薬に取り組む「エコファーマー」のレンコンを売り出そうと、独自ブランド「コウノトリおもてなし」を創設。ブランドのロゴマークもコウノトリと観光名所の渦潮を使ったものを予定し、今夏からの活用を検討している。

 竹村さんもブランド認証を目指す農家の一人。「ブランドがうまくいけば、コウノトリのいる環境で農業ができて収入も得られると、若い人にアピールしたい」。後継者不足の解消にも期待を寄せる。〔共同〕

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