夫婦別姓認めぬ規定、最高裁で弁論 年内にも初判断

2015/11/5 1:33
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 夫婦別姓を認めない民法の規定が憲法違反かを問う訴訟で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は4日午後、当事者双方の意見を聞く弁論を開いた。原告側は「姓の変更の強制は個人の尊厳を侵害する」と主張。国側は「姓の選択は夫婦の協議に委ねられている」と反論し、結審した。最高裁は年内にも初の憲法判断を示す見通し。

夫婦別姓訴訟の大法廷弁論後、記者会見する原告の吉井さん(右)ら(4日、東京・霞が関)

 同日午前には女性の再婚禁止期間(6カ月)を定めた民法の規定をめぐり、大法廷が弁論を開いた。両規定とも明治時代施行の民法から続くが、結婚や家族に関する価値観の多様化を背景に意見が分かれており、最高裁の判断が注目される。

 別姓訴訟の原告は、富山市や東京都の男女5人。民法750条は「夫婦は婚姻の際に夫または妻の氏を称する」と規定する。原告側は、実際は96%の女性が夫の姓に変えていることから「女性の間接差別に当たり、個人の尊厳や両性の平等を定めた憲法に違反する」と主張。国に計600万円の損害賠償を求めた。

 この日の弁論で、原告側は「規定は姓の変更を強制されない権利や婚姻の自由を侵害している」と主張。「法改正が必要不可欠なのに拒絶する国の意思は強固で、違法性は他に類をみないほど高度」と訴えた。

 原告を代表して、東京都の小国香織さん(41)が「結婚後の名字で呼ばれると自分ではない他の人を呼んでいると感じる」として、「政治に期待してはもうダメだと思い司法に訴えた」と法廷で意見を述べた。

 一方、国側は「姓の制度は家族の在り方に関わる立法政策の問題で、夫婦同姓は国民に広く浸透している」と反論。「どちらの姓を名乗るかは夫婦の選択に委ねているので違憲でもない」として、国会の対応は問題ないと主張した。

 一審・東京地裁は2013年、「夫婦別姓は憲法で保障された権利とはいえない」として訴えを退け、二審・東京高裁も判断を支持。原告側が上告した。

 女性の再婚禁止期間を定めた民法の規定が憲法違反かを問う訴訟は、岡山県総社市の30代女性が提訴。「現代はDNA鑑定で親子関係を明白にできる。女性に限った再婚禁止期間は不要」と主張した。国側は「親子関係の紛争を未然に防ぐ立法趣旨には現在も合理性がある」と反論した。

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