2040年見据え大学像諮問 中教審に文科相、人口減に対応

2017/3/6 11:51
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 松野博一文部科学相は6日の中央教育審議会(中教審)総会で、2040年ごろの社会を見据えた高等教育の将来構想を諮問した。18歳人口の減少や人工知能(AI)の台頭を背景に、大学などのあり方を総合的に議論することを要請。高等教育全体の規模を視野に入れ、地域での国公私立の枠を超えた連携・統合を含む構造改革についても検討するよう求めた。

 2月に任命された第9期の委員による初めての総会で、第8期に続き北山禎介・三井住友銀行会長が会長に選ばれた。

 将来構想について、中教審は答申まで1年以上かけて議論する見通し。全国に約800ある4年制大学のうち特に地方の私立大の経営は厳しく、こうした大学への具体的な対応策が示されれば、統廃合などに弾みがつく可能性がある。

 諮問は、あらゆるモノがネットにつながるIoTなどの第4次産業革命や、16年に約119万人いる18歳人口が40年には約80万人になるといった環境変化を指摘。「人材育成と知的創造活動の中核である高等教育機関が、一層重要な役割を果たすことが求められる」と強調した。

 そのため早急に取り組む課題として大学や大学院、短大、高専、専門学校の機能強化を挙げた。これら高等教育機関への日本の進学率は80%で、経済協力開発機構(OECD)平均の68%を上回る。だが諮問は各機関の教育の質保証に課題があるとして、教育方法の改善や評価の厳格化、社会人の受け入れなどの観点から審議を要請した。

 学部・学科といった組織ではなく、学位を与えるまでの教育課程「学位プログラム」をより重視した政策についても、大学設置基準なども含む抜本的な検討を求めた。

 国公私立の枠を超えた連携・統合には、地域での質の高い高等教育機会の確保に向けた検討項目の中で言及した。

 留学生や社会人学生の割合が低いことや、地域により進学率に差がある現状を指摘。社会のニーズを踏まえた学部・学科構成や自治体・産業界との連携強化をどう進めるかについても議論してほしいとした。その際は東京での大学の新増設抑制の検討を盛り込んで閣議決定された「まち・ひと・しごと創生総合戦略」改訂版を考慮することを求めた。

 このほか企業と大学などとの間で教員や学生の流動性を高めるための制度や、教育研究への財政支援、学生の経済支援のあり方も盛り込んだ。

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