無念記したノート発見 再審求めた故奥西元死刑囚

2016/10/2 23:53
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 1961年に三重県名張市で5人が死亡した名張毒ぶどう酒事件で死刑確定後、第9次再審請求中だった奥西勝元死刑囚が89歳で亡くなって4日で1年。奥西元死刑囚は収監先で「真実を叫んでも信じてもらえぬ」とノートにつづっていた。元特別面会人の稲生昌三さん(77)は「無念さが伝わる。死後再審の請求を認めさせたい」と語る。

 稲生さんによると、ノートは昨年10月、八王子医療刑務所(東京)から引き取った段ボール箱23箱のうちの1箱から見つかった。全8冊で、最も古いとみられるものは表紙に「No1 奥西勝」と書かれ、裏には「昭和51年7月29日 所持許可証」と記されていた。縦書きで、一行一行にびっしり細かい文字が並ぶ。

 72年に殺人罪などで死刑確定後、第4次再審請求まで支援者は少なかったが、77年の第5次請求から日本弁護士連合会の支援が受けられるようになった。その頃に書かれたとみられる。

 ノートには「殺人のぬれぎぬは本当に頭が狂い、声にもならない苦しみと残念さ」と心情を吐露する描写が多くあった。

 2005年4月5日には第7次請求でいったん再審開始が認められた。この日は別のノートに力強く「とうとう悲願。再審開始決定ある。感動うれしくて涙の面会」と書き込んでいた。弁護士との面会後とみられる。

 遺品の中には息子や娘の写真約40枚も入っていた。事件を巡っては第10次再審請求の審理が名古屋高裁で続いている。〔共同〕

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