南スーダンへの武器禁輸決議案、安保理で否決
日本など棄権

2016/12/24 0:32
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 【ニューヨーク=高橋里奈】国連安全保障理事会は23日午前、南スーダンへの武器禁輸決議案を否決した。米欧は民族間の対立が虐殺や戦闘激化につながる可能性があるとして、武器の流入を食い止める武器禁輸を実施したい構えだったが、日本など8カ国が棄権に回り、必要な得票数に届かなかった。日本は国連平和維持活動(PKO)で現地に展開する自衛隊への影響回避を優先した。

 安保理では全15カ国のうち9カ国以上が賛成し、中ロを含む常任理事国5カ国が拒否権を行使しなかった場合に決議が採択される。今回は反対票はなかったものの、中ロのほか、非常任理事国でも日本やマレーシア、セネガルなどが棄権した。米国のサマンサ・パワー国連大使は採決後、棄権した理事国を「歴史が厳しい判断を下すだろう」と非難した。

 米国や国連は南スーダンへの武器流入がジェノサイド(大虐殺)を助長する危険性を懸念しており、武器禁輸の制裁を科すことが治安の改善につながるとみていた。

 一方、PKOに携わる陸上自衛隊を現地に派遣する日本は、制裁が南スーダン政府を刺激し現地情勢を不安定にするとの立場だ。菅義偉官房長官は23日、採決に先立つBS朝日番組収録で、日本の姿勢に関し「全くおかしくない」と述べた。

 現地では陸自が今月半ばから安全保障関連法に基づく「駆けつけ警護」の運用を始めたばかり。PKOを円滑に進めるためにも制裁で南スーダン政府を追い詰めたくないのが本音だ。

 これまで日本は安保理で北朝鮮やシリア問題などを巡り米国の方針に歩調を合わせてきた。米国案に賛成しなかったのは極めて異例。今回、採決を棄権したのは米国との決定的な対立を避けつつ、賛成しない他の理事国とも足並みをそろえる狙いがあったとみられる。

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