GEと日立の原発合弁、小型原子炉で米社と提携 コストを低減

2017/3/14 11:37
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 【ニューヨーク=稲井創一】GE日立ニュークリアエナジー(GEH)は13日、小型原子炉(SMR)の開発で米ARCニュークリアと提携すると発表した。原子力発電所の多額の建設コスト負担で東芝傘下のウエスチングハウス(WH)が経営危機に陥るなど、原子力普及には低コストの原子炉開発が急務になっていた。GEHは小型原子炉の商業化を急ぎ、老朽化した発電所の更新需要を取り込みたい考えだ。

 「ARCと協業することで(小型原子炉技術の)商業化を加速することができる」。13日の発表文でGEHのジェイ・ワイルマン最高経営責任者(CEO)はこうコメントした。GEHはGEが60%、日立製作所が40%出資する原発合弁会社。

 GEHとARCが協業するのはスモール・モジュラー・リアクター(SMR)と呼ばれる小型原子炉の最新鋭機。GEHも独自で小型原子炉を開発しているが、ARCは小型化のカギとなるナトリウム冷却で技術・ノウハウを持っていた。

 両社は当面、カナダの次世代小型原子炉プログラムを共同展開。これとは別に、商業化に向けて具体的な目標時期やコストを設定して、小型原子炉の早期のビジネス化でも協業する方針だ。

 GEHとARCがそれぞれ手がけるSMRの出力は、WHが米で建設している原子炉「AP1000」の10分の1前後。WHの米での建設コストがかさんでいるのは規制強化による工期遅延が主な要因だが、そもそもAP1000は従来炉より簡素化された構造とはいえ1基数千億円の建設コストがかかるとされる。

 米国では老朽化した火力発電所の設備更新が相次いでいるが、シェール革命でコストの下がった天然ガスを燃料にしたガスタービンを使用した発電機が更新需要を取り込んでいる。老朽化した原子力発電所の更新も課題になっているが、投資負担が重く原子力は更新需要を取り込めていない。

 米国市場は投資力の限られる中小の電力会社が多いだけに、米原子力業界では原発衰退に歯止めをかける切り札としてSMRへの期待が高まっている。

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