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グローバルな再編時代を迎えたメディア(社説)

2015/7/25 3:30
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 グローバル化とデジタル化が進むなか、新聞などのメディアがどう生き残り、報道を通じた社会的責任を果たしていくか――。英国の有力経済紙を発行するフィナンシャル・タイムズ(FT)・グループを日本経済新聞社が買収するのは、そうした新しい課題に対する取り組みの一つだ。

 世界の主要な新聞社はいま新しい事業モデルへの変革を迫られている。パソコンやスマートフォンなどデジタル媒体で情報を得る読者が増え、紙媒体だけでは成長が見込めなくなりつつある。

 世界のどこにでも即座に情報を届けることができるデジタルの長所を活用した事業展開が、欠かせなくなっている。そんな変化のなかでFTの電子メディア事業は注目されてきた。有料読者のうち電子版が約7割を占め、紙媒体との関係が逆転している。

 米ニューヨーク・タイムズや米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)も、電子版で世界に読者を広げ紙媒体を補完することに成功している。デジタル化の成否はメディア企業としての命運を握る課題になった。

 欧米では紙の媒体を主力としてきたメディアの収益力が低下し、リストラを余儀なくされる例も目につく。歴史のある主要なメディアにとっても、再編が重要な選択肢になってきた。

 2013年にはインターネット小売り大手アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏が、個人資産で米ワシントン・ポストを買収した。WSJも米ニューズ・コーポレーションの傘下に入っている。

 合従連衡が進むなかで、ひとつの国や地域を越え、グローバルな補完関係を持つメディアが戦略的に手を結ぶ意味も大きくなっている。日経によるFT買収は、欧米とアジアという異なる地域で強みを持つ主要メディア同士による本格再編として、新しい分野を切り開こうとする試みといえる。

 新聞を中核とする質の高いメディアが、中正公平な報道で社会の要請にこたえる意義はこれまで以上に高まっている。民主主義の健全な発展を支えるのは多様で自由な言論空間の存在であり、そのためにそれぞれのメディアが果たすべき役割は大きい。

 もちろん、個々の媒体には長年かけて築いた固有の価値観や評価軸がある。互いのカルチャー(文化)を尊重することが実り豊かな協業への前提条件となる。

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