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イスラエルで起業祭典 日本企業とのシナジー探る
サムライインキュベート社長 榊原健太郎

2015/5/2 6:30
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 イスラエルに当社の拠点を作ってもうすぐ1年になる。4月のイスラエルはペサハといってお祭りの時期で、日本でいうとゴールデンウイークのような時期である。ただ、大規模なイベントを開催したため、ここ1カ月ほどは日本で過ごしている。日本の企業を訪ね、イスラエルのスタートアップ環境について説明している。

74年生まれ、関西大学卒。大手医療機器メーカーを経て00年アクシブドットコム(現VOYAGE GROUP)入社。08年にIT起業家の育成支援をするサムライインキュベートを創業
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74年生まれ、関西大学卒。大手医療機器メーカーを経て00年アクシブドットコム(現VOYAGE GROUP)入社。08年にIT起業家の育成支援をするサムライインキュベートを創業

 企業にはイスラエルの特徴も話している。その中でも人口当たりのナンバーワンが多数あるという話に実に良い反応をいただく。例えば、ハイテク企業の投資額、M&A(合併・買収)の数、技術者・科学者の数、博士号保有者数・特許数、海外からのR&D(研究開発)投資額、R&D施設数、スタートアップ設立数、ノーベル賞受賞者などは、人口当たりの比率に計算し直すと全て世界一なのだ。

 800万人という少ない人口のなか、いかに結果を出しているかがわかる。ちなみに国内総生産(GDP)に占める研究開発比率も世界トップであり、累計のナスダック上場企業数は米国に次ぎ、中国と2、3位を競っている。

 しかし、日本人のイスラエルのイメージはまだ良くなく、どうしても「こわい」というイメージが先行している。これは実際に現地に住んでいる我々が感じるイメージとは全く異なるものだ。マスメディアを通して目にする紛争のニュースによって、抵抗感が生まれていることはほぼ間違いないが、実はイスラエルは中東でも安全な国とされている。

 入国審査が世界一厳しいことで有名で、テロ対策も厳重であるし、街の治安も良いからだ。紛争が起きる地域はガザ地区など特定の地域だけであり、危険な地域に行かない限り安全性は高い。

 だから、ぜひ日本人や日本の企業にはイスラエルに来てほしい。情報をうのみにするのではなく、実際に足を運び、自らの目と耳で感じない限り、現地の正しい情報は得られない。

 半年後にそのチャンスがある。イスラエルで最も大きなスタートアップの祭典があるのだ。それは、DLDというイベントで、2005年にヨーロッパで始まったスタートアップの祭典だ。そして、その系譜をひく「DLDイスラエル版」ともいえるイベントが11年に始まった。

 ヨッシ・バルディ氏というイスラエルでは誰もが知っている著名起業家が旗を振りながら、スタートアップを盛り上げるために毎年9月に開催されている。

 特にイスラエルはインターネットやハイテク分野に注力しており、世界中から注目されているイベントだ。

 イスラエル経済の中心であるテルアビブの至る所で数百ものイベントが並行して開催されている。きれいな海岸の近くで行われており、雨もほぼ降らないので、気持ちよくイベントに参加できるだろう。

 類似のイベントとして、米国のテキサス州オースティンで毎年3月に開催されるSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)がある。SXSWは世界中から3万人ほどが集まるのに対して、DLDでは世界中から1万人ほどが集まる。

 このようなイベントに参加する人々は情報感度が非常に高い。自分たちも何か新しい製品やサービスを作っていることが多いので、コラボレーションが生まれやすい。

 今回、我々は旗を振り、多くの日本企業を連れていきたいと考えている。基礎技術開発が得意なイスラエルのスタートアップと、その後の製品設計やマーケティング、量産を得意とする日本企業は相互に補完関係にあると思うし、シナジー(相乗)効果が見込めるはずだ。経済面でイスラエルと日本をつなげていくきっかけとしたい。

〔日経産業新聞2015年4月30日付〕

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