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春秋

2014/11/24付
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 「2冊目の本とうまく出合うには、どうしたらいいんだろう」。そんな悩みを抱えている高校生が案外多いことを書籍編集者の石井伸介さん(50)が知ったのは、今から2年前。東日本大震災の被災地で、高校生に将来の夢などを取材しているときの雑談からだそうだ。

▼学校の課題図書や朝の読書運動などで、気になる1冊と出合う機会はそこそこある。しかしその次に読む本を自分で選ぶ方法がわからないのだという。読書の習慣を身につける絶好の機会が、これでは芽のまましぼんでしまう。何とかしたいと思い、本との出合い方をガイドする「次の本へ」(苦楽堂編)を先日出版した。

▼作家や経営者、学者など84人が本を2冊ずつ推薦している。ある本を読んだ後、どういうふうに関連した本にたどり着いたかのエッセー付きだ。同じ著者の別の作品。人気漫画と、そのテーマをより掘り下げた新書。ある企業の破綻を別々の視点で分析した本。図書館で職員に薦められて……。千差万別なところが面白い。

▼全国学校図書館協議会などの今年の調査をみると、1か月間の平均読書冊数は小学生11.4冊、中学生3.9冊、高校生1.6冊。小中学生は10年余りでほぼ倍増したが、高校生は足踏みが続く。子供向けの本を卒業し、大人と並んで本を選び始める時に戸惑うのか。向上心をそがぬよう、大人たちはしっかり手伝いたい。

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