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エネルギー政策の見直しは長期の視点で

2017/8/10 2:30
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 経済産業省がエネルギー政策の指針となる「エネルギー基本計画」の見直しに着手した。2つの有識者会議で議論し、来年3月末をめどに見直し案をまとめる。

 2030年時点でどのようなエネルギーを、どんな組み合わせで使っていくのかについて、14年につくった計画を足元の変化をふまえて再検討する。

 国際情勢の変化や技術の進展に応じてエネルギー政策を見直すことは大切だ。ただし、重要なのは30年時点の目標を達成するだけではない。その先をにらみ、エネルギーを安定的に使い続ける長期の視点を欠いてはならない。

 東日本大震災後初となった現行の基本計画では、原子力発電所への依存は「可能な限り低減させる」と明記する一方、原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、安全性の確保を条件に再稼働を進める方針を確認した。

 太陽光や風力などの再生可能エネルギーは「重要な低炭素の国産エネルギー」と位置付け、「13年から3年程度、導入を最大限加速」するとした。国はこれをもとに30年に原子力を20~22%、再生エネルギーを22~24%などとする電源構成の組み合わせ、いわゆる「エネルギーミックス」を定めた。

 これまでに11社の26原発が再稼働に必要となる安全審査を申請し、5基が再稼働した。ただ、今後も再稼働が順調に進むかどうかは不透明だ。また、30年時点の発電量は確保できても、国が定める最長60年の運転期間が過ぎれば廃炉となり、いずれゼロになる。

 基幹電源として使い続けるならどこかで新増設を考えなければならない。30年以降を意識した議論を今から始めるべきではないか。

 割高な再生エネルギーの費用を電気料金に上乗せして普及を促す「固定価格買い取り制度」が12年に始まり、再生エネルギーの導入量は制度開始前に比べ2.7倍に増えた。発電量に占める比率は約15%まで高まった。

 だが、買い取り費用は17年度で2兆円を超す見通しだ。導入拡大に伴って国民負担はさらに増える。いつまでも青天井は許されない。持続可能な形で普及を促す仕組みに変えていかねばならない。

 地球温暖化対策の道筋を定めたパリ協定が発効し、電気自動車(EV)へのシフトも加速している。エネルギー利用の変化は社会を変える。50年後、100年後を見据えた備えを始めるときだ。

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