トップ > 社説・春秋 > 記事

春秋

2017/8/4 2:30
共有
保存
印刷
その他

 昨年はじめ、米国で共和、民主両党とも大統領候補をまだ決めていなかった頃。かの国に長く住む日本人のシンクタンク研究員が、こう助言してくれたことがある。「トランプとサンダースを泡沫(ほうまつ)候補と見ない方がいい」。いまから思えば慧眼(けいがん)だったというしかない。

▼米国民のかなりの数が、自国の政治や経済が一部の人に動かされているといら立っている。彼らが異端の人であるトランプとサンダースを支持している。逆にクリントンやブッシュといった、なじみ深い名前を持つことはマイナスに働く。政府の要職に就いた前歴も同じ。だからヒラリーは二重に不利。そんな解説だった。

▼きのう新しい内閣が発足した。試しに数えると、20人の大臣のうち、父、祖父、義父が政治家という人が少なくとも13人いる。自民党とは世襲政治家が主力の集団なのだと、あらためて感じる。大臣経験者も、首相みずからを含め14人と多い。もうエラーもオウンゴールも許されないぞ、との思いが手堅い人事から伝わる。

▼民進党も、次の代表選に名乗りを上げたのは元大臣の2人だ。両党とも冒険的な人事に懲りた形か。しかし元大臣や××議員の息子、娘といった人々ばかりが目立つ政治は、一見安心感があるようで、実は人々の心にうっすら閉塞感を積もらせる。次の総選挙の争点は政界の新陳代謝――。早くもそんな声が一部にあがる。

春秋をMyニュースでまとめ読み
フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

共有
保存
印刷
その他

電子版トップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!

関連キーワードで検索

春秋トランプ米国共和党米国民主党

【PR】



日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報