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経営革新が明暗を分けた米IT企業

2017/8/3 2:30
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 米国経済をけん引する大手IT(情報技術)企業の4~6月期決算が出そろった。アップルや、グーグルの親会社であるアルファベットなど5社の純利益は、前年同期より21%多い約2兆5000億円に増えた。

 ただ大手企業が業績を伸ばす一方、新しい技術への対応や事業の絞り込みが十分でなく、苦戦を強いられる例も少なくない。

 雇用ルールが異なる日本では人員削減を伴う事業再編が難しいといった事情もあるが、成果をあげている米国企業の経営手法には学ぶべき点がある。

 純利益を前年同期の2倍に拡大したマイクロソフトは、ネットを通じて企業に情報システムを貸し出すクラウド事業を伸ばした。

 クラウドサービスは利便性や費用の低さが評価を受け、市場が拡大している。この分野では米アマゾン・ドット・コムが先行し、約3割の世界シェアを握る。

 企業は高性能のコンピューターやソフトを自ら買う必要がなくなり、実際にこうした傾向が強まっている。マイクロソフトもクラウドの普及で主力製品の需要が減る事態に直面したが、成長分野に人員や資金を大胆に振り向けた。

 IBMも企業買収を通じてクラウド事業の強化に動いた。ただ需要が減るコンピューター事業は一部売却にとどまり、21四半期連続で減収になった。IBMと事業構造が似ているヒューレット・パッカード・エンタープライズも2~4月期に最終赤字となり、明暗が分かれた。

 マイクロソフトは事業の範囲を機敏に見直した点にも目を向けたい。2014年にフィンランドのノキアから携帯電話の端末事業を買収したが、収益の確保が難しいとみると、事業の売却や製品の削減に動いた。

 日本企業は事業をひとたび広げると、なかなか狭められない傾向が強い。それだけに短期間で方針を変更し、得意とする領域に集中した例は参考になろう。

 アルファベットは欧州で科された制裁金を費用として計上し、減益になった。欧州の競争当局はグーグルがネット検索の支配的な地位を乱用し、公正な競争を妨げたとみている。

 米大手IT企業は業績拡大により存在感が増しているだけに、独占禁止法やプライバシー問題への配慮はこれまで以上に重要になっている。

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