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春秋

2017/7/27 2:30
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 国どうしが情報戦を繰り広げるインテリジェンスの世界には、「鏡像」と呼ばれる落とし穴があるのだという。電話を盗聴し、スパイを送り、情報を集める。そのうえで相手の動きを予測するわけだが、この際、どうしても自らの行動原理をもとに判断してしまうのだ。

▼相手の姿を見極めるつもりが、浮かび上がってくるのは鏡に映った自分の姿でしかない。結局私たちは自分の常識の範囲内で物事をとらえがちで、その結果、相手の行動に驚くことになる。治安関係者のための月刊誌「治安フォーラム」で知った知識だが、まさにいまの国際社会のありようを示しているようで、興味深い。

▼「予測できない」という点では米国の大統領が筆頭格であろうか。騒動は環太平洋経済連携協定(TPP)や温暖化対策であるパリ協定からの離脱にとどまらない。就任から半年が過ぎたいまもなお混乱は続いており、つい先日もトランプ氏を擁護していたはずの報道官をホワイトハウスから追い出してしまったばかりだ。

▼北朝鮮のトップも負けていない。足元で深刻な干ばつの被害が広がる中、国際世論に背を向け、さらなるミサイル実験の構えをみせる。そんな国々の振る舞いを予測するのは、どだい無理な話なのであろうか。この先も相手方が繰り出すあの手この手に驚き慌てることなく、様々な選択肢を用意して備えるしかすべはない。

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