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有権者の政権不信の声に謙虚に向き合え

2017/7/25 2:30
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 国家戦略特区を活用した獣医学部新設を巡り、国会でようやく主な関係者が出席した閉会中審査が実現した。政策判断の経緯や不当な政治介入の有無はなお分からない点が多い。有権者の不信感をぬぐうには謙虚な姿勢で事実を解明していくしかない。

 衆院予算委員会は24日、学校法人「加計学園」問題の集中審議を開いた。安倍晋三首相は加計孝太郎理事長について「学生時代からの友人だが、働きかけや依頼はまったくなかった」と強調した。同学園の特区申請に関しては「知ったのは1月20日の国家戦略特区諮問会議だ」と述べた。

 和泉洋人首相補佐官は特区を推進する政権の立場を当時の前川喜平文部科学次官に伝えたと認める一方で、「総理は自分の口からは言えないから私が代わって言う」と発言して早期開学を促した事実はないと否定した。

 野党は文科省の内部文書に記載された政策調整の経緯を中心にただした。政府関係者は首相からの指示や忖度(そんたく)を否定しつつ、個別の面会や発言内容については「記憶がない」といったあいまいな答弁が目立った。

 野党が入手した情報に基づいて具体的に質問しても、検証できるデータが政府側に残っていなければ政策決定の過程は検証できない。政府内の情報管理を見直すルールづくりが不可欠である。

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題も議題となり、稲田朋美防衛相は「私は一貫して公表すべきとの立場だ。隠蔽や非公表を了承することはない」と強調した。野党は防衛省・自衛隊の組織ぐるみの隠蔽を指摘し、稲田氏の罷免を要求した。

 民進党は加計問題で加計理事長、学校法人「森友学園」問題で名誉校長だった安倍昭恵首相夫人、共産党はPKO日報問題で防衛省や自衛隊の幹部の証人喚問や参考人招致を求めた。与党は前向きに検討すべきだ。

 日本経済新聞社とテレビ東京による7月の世論調査で内閣支持率が39%と前月より10ポイント下がった。23日投開票の仙台市長選では与党が支持する候補が、元民進党衆院議員の候補に競り負けた。

 有権者は首相や閣僚の言動に長期政権のおごりや緩みを感じ取っている。急落した支持率の回復は簡単でないとしても、説明責任を果たしながら地道に政策を実現していくしか道はない。

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