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東京五輪の成功へ課題を克服したい

2017/7/24 2:30
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 33の競技に約1万1千人の選手が参加する東京オリンピックの開幕まで24日で3年になった。新国立競技場の計画の見直し以降、後ろ向きな話題ばかり注目されがちだったが、五輪を成功させることは日本の責務だ。大会の準備をしっかりと前に進めたい。

 2020年の東京大会は約40の会場を舞台にオリンピックで33競技、パラリンピックで22競技を開催する。両方合わせて1000万人を超す観客が訪れる見通しだ。

 大会準備はおおむね順調なようだが、いくつか気がかりな点がある。まず、選手村などをつくる臨海部と都心とを結ぶ幹線道路「環状2号」の建設が遅れている。

 この道路は築地市場の跡地を通る。跡地には五輪に向けて約3000台の車両を収容する仮設の駐車場もつくる予定だ。市場を豊洲に移さないと工事に入れないが、移転の時期が決まっていない。

 小池百合子都知事は市場関係者と誠意をもって協議し、五輪の開催に支障がでないようにすべきだ。環状2号の建設が遅れると、民間資金で整備する選手村の五輪後の利用にも悪影響が出る。

 競技会場の建設もこれから本格化する。大井ホッケー競技場のように工事の入札すら終わっていない施設もある。本番前のテストイベントを考えると、競技会場は19年中に完成するのが望ましい。

 建設業界の人手不足は深刻だ。現場に過度な負担がかからないように、建設会社は作業員の健康管理にも目配りしてほしい。

 ソフト面では、サイバーテロも含めたテロ対策に官民を挙げて万全を期す必要がある。国際オリンピック委員会は「たばこのない五輪」を掲げているだけに、受動喫煙対策も早急にまとめるべきだ。

 暑さ対策も大きな課題だ。マラソンや競歩のコースとなる道路周辺の路面温度の上昇を抑える工夫が要るうえ、競技会場の観客席などでの熱中症対策も欠かせない。東京の暑さに慣れていない外国人に対する情報提供も重要だ。

 五輪は東京だけが舞台ではない。事前合宿などで海外と交流する自治体は全国で約250に上る。大会では9万人を超すボランティアも必要になる。

 これまで競技施設の見直しや費用の分担などを巡って、様々なあつれきが表面化してきた。大会経費を抑える必要はあるが、もめるのはもういい。3年後に向けて機運を高めていきたい。

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