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春秋

2017/6/19 2:30
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 前線が沖縄あたりにとどまり、なかなか北上しない。カラ梅雨気味の日々が続く。紫や白の花弁であでやかさを競うハナショウブも、引き立て役の雨の潤いがなくては、物足りなげな風情だ。気が付けば、はや今年も折り返し点が迫って「夏越(なご)しの祓(はらえ)」が近づいている。

▼8世紀ごろから続いているならわしという。半年間の息災に感謝し、訪れる夏本番を無事に過ごせるように祈る神事だ。植物でこしらえた大きな「茅(ち)の輪」をくぐったり、人の形の紙を川に流したりし心身を清める。かつては都の朱雀門に大臣以下、官僚が集まり儀式が行われたという。政権に欠かせぬ行事だったようだ。

▼モリにカケと、まるで昼時のそば屋さんのごとき永田町の騒ぎも国会が閉幕して一段落するか。一方で、23日は東京都議選の告示だ。東京五輪や豊洲市場など全国的な関心も高い。7月が盛りの花の名を持つ小池百合子知事にとっては自ら率いる地域政党「都民ファーストの会」の初陣だ。夏越しの祓に祈る心持ちだろう。

▼同会サイトには都議会自民党を的にしたらしい議員の現状への批判が並ぶ。「4年間、落第ないからパーティーとヤジだけうまくなる」。自民側も「これ以上の都政の混乱を許すことはできません」と訴える。戦いは往年の名画「七人の侍」のような激しさになりそうなのだ。人馬の響きは国政も揺るがす。目が離せない。

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