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米ヤフー「解体」の意味するもの

2017/6/14 2:30
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 ネットサービス大手の米ヤフーが先週開いた株主総会で、事実上の会社解体を決めた。主力のサイト運営を通信大手の米ベライゾン・コミュニケーションズに売却し、日本法人などの株式を保有する投資会社となる。

 ネット企業の草分けであるヤフーの浮沈は、この分野の変転の激しさを示す。多くの業界で変化の速度が増しており、経営者は技術の進化への感度を高めるべきだ。人材がヤフーから成長企業に移るなど、米国で産業の新陳代謝が進んでいることにも目を向けたい。

 1995年に発足したヤフーは、様々な情報を並べたポータルサイトとして競争力を高め、「ネットの入り口」として数億人規模の利用者を得た。

 だが、米グーグルの検索サービスが状況を一変させる。必要な情報を効率的に見つける手段としてグーグル検索の人気が高まったが、ヤフーは利用者の変化を軽視し、技術開発が後手に回った。

 小売業界では米アマゾン・ドット・コムが急成長、自動運転でもIT(情報技術)企業の動きが目立つ。米国の変化はダイナミックだが、日本も多くの産業でIT化が進めば、競争環境が急変する時代に入ったことを肝に銘じたい。

 業績が悪化したヤフーは人員削減を進め、社員は2007年の1万4千人超から約4割減った。米フェイスブックなど成長企業への社員の転職や、起業も目立つ。

 今年4月に株式を上場したビッグデータ処理ソフトの米クラウデラは、ヤフー出身者が設立に関わった一社だ。設立から10年足らずで社員が1500人に迫る規模まで成長し、時価総額は円換算で2000億円に達している。

 一方、日本では競争力が低下した企業が人材や技術を抱え込み、有効活用できない事例が多い。

 起業や、企業から新たな事業の種を切り出しやすい環境づくりを急ぐべきだ。こうした取り組みへの資金供給に加え、経営を担う人材を獲得しやすくする労働市場の整備も欠かせない。

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