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新風への期待映す仏下院選

2017/6/13 2:30
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 フランスの国民議会(下院)選挙の1回目投票でマクロン大統領の新党「共和国前進」グループが大勝の勢いをみせた。最終的な議席数は18日の2回目投票で決まるが、過半数を大幅に上回る可能性が大きいとみられている。

 予想通りになれば、5月に就任したマクロン大統領は内政の最初の関門を乗り越え、安定した政権基盤を手にすることになる。

 マクロン氏は39歳と若く、政治や外交の経験も限られていたが、米ロ首脳などとの会談で堂々と渡り合う印象を与えたようだ。組閣では右派と左派のバランスを取るなど、力強さや巧みさをアピールできたことなどが、勝利をもたらす要因になったとみられる。

 長年交代で政権を担ってきた右派の共和党と左派の社会党は議席を大きく減らす見通しだ。新興の中道勢力が二大政党に代わって政権と議会を握る異例の事態は、変革への決め手を欠く既成政党に失望し、政治に新しい風を望む有権者の空気を反映したものだろう。

 強い政治基盤をテコに新政権が優先して取り組むべき課題は、第1に停滞が長引く経済の再生だ。

 改革を掲げても抵抗勢力に阻まれてきた歴史を変えられるかが問われる。労働市場の改革や、法人税減税などの経済活性化策を着実に実施し、ドイツと差が開いた経済力を回復させる必要がある。

 課題が山積する欧州連合(EU)でのリーダーシップにも期待がかかる。

 総選挙後の政治混乱が懸念される英国のEU離脱問題を軟着陸させ、ユーロ圏改革など欧州統合の今後に道をつけることが課題だ。さらに米ロなどとの外交で影響力を示せれば、埋没気味のフランスの存在感回復につながるだろう。

 獲得議席で大勝の見通しとはいえ、1回目投票でマクロン氏の政党の得票率は3割程度にすぎなかった。慢心せず、現状に不満を持つ国民の声にこたえないと、極右や急進左派のような勢力が支持を伸ばしかねない。新大統領の力量が問われるのはこれからだ。

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