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獣医学部新設の経緯を示せ

2017/5/19 2:30
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 学校法人「加計学園」(岡山市)が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画をめぐり、民進党が首相官邸の圧力をうかがわせる文書を入手したとして追及している。政府は否定するが、特区での運営事業者の選定には不透明な部分も多い。政策判断の経緯を明らかにしていく必要がある。

 民進党は17日、文部科学省が作成したとする文書を国会で明らかにした。加計学園の2018年4月の獣医学部の新設をめぐって、国家戦略特区を担当する内閣府側が「官邸の最高レベルが言っていること」「総理のご意向だ」と発言したと記録されている。

 菅義偉官房長官は記者会見で、安倍晋三首相をはじめ官邸側の関与を否定し「首相は一切指示をしていない。こんな意味不明のものについて、いちいち政府が答えることはない」と強調した。

 現時点で文書の真偽は不明だが、文科省や内閣府は折衝の有無や発言内容を早急に確認すべきである。官邸から直接の指示があったのか。内閣府側が首相の意向を忖度(そんたく)したのか。それとも学部新設に消極的な文科省を動かすために「官邸の印籠」を使ったのか。事実が知りたい。

 首相は加計学園の理事長との個人的な関係を問われて「友人だから会食もゴルフもする」と説明しつつ、事業への協力は否定している。野党は獣医学部の52年ぶりの新設が急に実現したのは不自然だと訴える。特区の指定を受けて愛媛県今治市は加計学園への建設用地の無償譲渡を決めた。

 国家戦略特区は、地域限定で規制を緩和して経済活性化を目指す仕組みだ。岩盤規制に風穴を開ける意味は大きいが、運営事業者の選定で不公正な政治的配慮が働いたとしたら問題である。

 今国会では学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地の売却問題も焦点となっている。財務省は交渉経緯の調査に後ろ向きな態度をとり続けている。政府は様々な疑惑を自ら払拭する姿勢で事実を明らかにしてもらいたい。

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