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米中の動きもにらみ日中関係の改善を

2017/5/17 2:30
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 中国が主導する海と陸の現代版シルクロード経済圏「一帯一路」構想を巡る初の国際会議が北京で開かれ、ロシア、イタリア、インドネシア、フィリピンなど29カ国首脳が参加した。経済・政治両面で中国が台頭するなか、日米など主要国が中国との関係をどう調整するのかは重要な課題である。

 現代版シルクロード経済圏構想にはもともと、米国が主導する世界秩序を切り崩す狙いがあった。だが、ここに来て中国は米国との連携演出も狙い始めた。

 4月、米フロリダ州で習近平・中国国家主席とトランプ米大統領が会談した後、中国は貿易不均衡是正への「100日計画」の一環として米牛肉の輸入解禁、金融面での参入障壁軽減などに応じた。

 これを受けてトランプ政権は北京の国際会議に国家安全保障会議(NSC)の幹部らによる代表団を送った。これは北朝鮮の核・ミサイル開発阻止を巡る米中の連携とも関係している。

 トランプ政権の発想と行動は従来の米政権とは大きく異なる。それだけに日本としても同盟国、米国との緊密な連携を基本とし、十分な情報収集のうえ、必要に応じて対外政策を調整すべきだ。

 その意味で安倍晋三首相が今回、自民党の二階俊博幹事長や今井尚哉首相秘書官らによる代表団を北京の国際会議に派遣したのは評価できる。

 二階氏らは16日、北京で習主席と会談し、安倍首相の親書を手渡した。習氏は自身の訪日も含めハイレベルの往来を検討する意向を示した。長く膠着状態だった日中関係には変化の兆しが見える。

 今後は昨年、延期された日本での日中韓首脳会談の早期開催、7月にドイツで開く20カ国・地域(G20)首脳会議の際の日中首脳会談、安倍首相の訪中などの調整を進め、関係改善の流れを固める必要がある。

 中国主導の国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)への加盟は77カ国・地域となる。その数は日米両国が主導するアジア開発銀行(ADB)を上回る。アジアのインフラ整備への支援はADB、AIIBが共有する目的である。けん制し合うだけではアジアの国々が困惑してしまう。

 日米両国はAIIBに参加表明していない。日本は同じ立場の米国と緊密に意見交換しながら運用ルールの透明化を粘り強く求め、建設的な関与を探るべきだ。

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