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ASEANは成長の質高めよ

2017/5/14 2:30
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 東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済が堅調だ。アジア開発銀行の最新予測によれば、加盟10カ国の成長率は今年も来年も5%程度と安定的に推移する。

 もっとも、商品価格の回復など外部要因に助けられている部分も大きく、持続力には疑問も残る。求められるのは成長の質を高めることだ。インフラや教育への投資拡大や知的財産権の保護などを通じて、付加価値の高い製造業やサービス業を育てることが肝要だ。

 カンボジアの首都プノンペンで10~12日に開いた世界経済フォーラムのASEAN会議では、参加した首脳から経済の先行きを楽観視する声が相次いだ。

 カンボジアのフン・セン首相は「保護主義への懸念はあるが、ASEANへの直接投資は伸びている。若者を中心とした労働人口の増加も成長を支える」と強調。ベトナムのグエン・スアン・フック首相も「若い世代は新技術の受け入れに積極的。今後もダイナミックな成長が見込める」と語った。

 ただ、人口増加や、相対的な労働コストの安さを強みとした経済構造のままでは成長力に限界がある。1人当たり国民総所得(GNI)が1万2000ドル程度を超えると「高所得国」と呼ばれることが多いが、マレーシアやタイなどはその方向に進みながらも最近は伸び悩み傾向もみられる。

 力強い成長を続けるには製造業の裾野を広げると同時に、金融などサービス分野の生産性を高めることが不可欠だ。より広い範囲で外資を受け入れると同時に、地場企業を伸ばす環境整備も必要だ。

 ASEANの経済統合を実のあるものにすることも重要だ。域内の関税引き下げは進んでいるものの、規制や煩雑な通関手続きなどの非関税障壁は減っていないとの声を日系企業などからは聞く。道路をはじめ国境を越えたインフラ網を整備することも欠かせない。

 域内経済の一体化が進めば、競争力は飛躍的に高まる。どの国も現状に甘んじることなく経済の構造改革を進めなければならない。

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