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春秋

2017/4/21 2:30
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 人生には始まりと終わりがあり払うべき値段がある。もしその値段が記者の命なら、同僚たちにこれ以上その代償を払わせるわけにはいかない――。なんとも凄絶な文章をかかげて2日に廃刊を明らかにしたのは、メキシコ北部の町シウダー・フアレスの地元紙である。

▼背景にあるのは「麻薬戦争」。メキシコ北部ではコカインやヘロインなどを米国に密輸する犯罪集団が成長し、特に近年、利権争いが深刻になっている。「カルテル」と呼ばれる巨大組織を軸に、下っ端のギャングや警察、軍までも入り乱れて激しい戦いがくり返され、その中で多くのジャーナリストが犠牲になってきた。

▼薬物対策には多くの国が頭をいためている。カナダのトルドー政権が先ごろ大麻を合法化する法案を発表したのは、若年層への広がりを食い止めるための管理強化が狙いだという。「世界一貧しい大統領」とも呼ばれたウルグアイのムヒカ前大統領が4年前、世界に先駆けて大麻を合法化したのも、同様の思惑からだった。

▼もちろん最大の消費国は米国である。トランプ大統領がメキシコとの間に壁を造ることを主張してきたのは、麻薬対策の面もあるとみられている。とはいえ、国内での強力な対策なしでは効果はおぼつかない、との見方は多い。ウルグアイやカナダの方式には違和感も覚えるけれど国によっては参考になるのかもしれない。

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