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対話と圧力を駆使し東アジアの安定を

2017/4/17 2:30
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 朝鮮半島情勢が一段と緊迫してきた。北朝鮮は6カ国協議の再開を拒んでおり、対話の呼びかけだけで核・ミサイル開発に待ったをかけるのは難しい。軍事衝突の回避が最優先ではあるが、北朝鮮に影響力を持つ中国を巻き込み、硬軟あらゆる手段を用いて東アジア安定への道を探るべきだ。

 北朝鮮は故金日成主席の生誕105年の15日、軍事パレードを催し、朝鮮労働党副委員長が「核戦争には核打撃戦で対応する」と訴えた。16日は弾道ミサイルを発射し、結果は失敗だったものの、対決姿勢をあらわにした。25日は朝鮮人民軍の創設85年を迎える。

 一連の行動を通じて核保有国としての存在感を世界に印象付け、米国を交渉の場に引き出す思惑があるとみられる。通算6回目の核実験の実施も取り沙汰される。

 他方、米国は空母カール・ビンソンを半島沖に向かわせ、先制攻撃や特殊部隊による金正恩(キム・ジョンウン)委員長の殺害も辞さない構えだ。在韓米軍への核兵器の再配備も視野に入れる。

 シリアへの巡航ミサイル攻撃やアフガニスタンでの大規模爆風爆弾(MOAB)の使用は、北朝鮮をけん制する狙いもあるようだ。

 緊張が高まると、不測の事態が起きかねない。政府は(1)北朝鮮が弾道ミサイルを発射した場合の国内の避難・誘導の手順(2)韓国在留の邦人を救援する段取り――などを再確認すべきである。

 朝鮮半島から多くの難民が船で漂着することも考えられる。小さな自治体には対応能力が乏しいところもある。政府があらかじめ手を打っておくべきだ。

 トランプ米大統領がオバマ前政権の掲げた「戦略的忍耐」を否定し、対話から圧力に軸足を移したことで、これまで北朝鮮にあまり口出しせずにいた中国の態度にやや変化が見受けられる。習近平国家主席はトランプ氏に「半島の非核化には協力する」と伝えた。こうした変化は評価する。

 もちろん、北朝鮮との対話の窓口は閉ざすべきではない。中国をさらに米中協調の方向に動かすには、日米韓の連携の強さをみせつけることが重要だ。日本の外交努力の見せどころである。歴史問題などでこの時期に日韓の溝が深まる愚は犯したくない。

 東アジアの安定を回復するため、対話と圧力のバランスを上手に取り、現実的な落としどころを見いだしたい。

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