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地震に備え自治体の共助をもっと強く

2017/4/14 2:30
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 熊本、大分両県で大きな被害が出た熊本地震から1年になる。

 熊本県では昨年秋までに約4300戸の仮設住宅が完成し、住民の避難はほぼ解消した。ただ4万棟に及んだ全半壊家屋のうち半数は撤去がこれからで、南阿蘇村など山間部では道路や橋が寸断されたままの地域もある。

 国や地元自治体は被災者がもとの暮らしを取り戻せるよう復旧を加速し、農林、観光業などの復興にも全力をあげてほしい。

 熊本地震は他の地域でもくみとるべき教訓を多く残した。住宅のほか自治体の庁舎が壊れ、耐震補強の遅れが改めて問われた。全国から集まった救援物資が避難所に届かない問題も生じた。

 不自由な避難生活で体調を崩して亡くなる「震災関連死」が約170人に及び、建物の下敷きになるなど直接の死者を大きく上回ったことも教訓だ。関連死は2004年の新潟県中越地震でも相次いだが、反省を生かせなかった。

 これらの教訓をきちんと検証し、震災への備えを強めたい。

 救援物資が滞留し、関連死が増えた一因は、自治体も被災して災害対応に限界があったことだ。他の自治体や医療関係者が応援に駆けつけたが、受け入れ体制が不十分で被災者支援が空回りした。

 その克服へ糸口になるのが、被災地の自治体が物資や人の支援を円滑に受け入れる「受援計画」だ。災害対策基本法で策定を求めているが、計画があるのは都道府県で4割、市町村で1割にとどまっている。自治体同士が互いに支援協定を結ぶ例もまだ少ない。

 内閣府は3月末、自治体が受援計画をつくるための指針を公表した。都道府県に調整本部、市町村に窓口を設け、物資の調達や避難所の運営などで連携を求めた。

 一歩前進だが、指針があれば計画ができるというものではない。災害対応の経験をもつ専門家の知恵を集め、実効性のある計画づくりを支援するのも国の役割だ。

 経験豊富な自治体職員やOBらを人材バンクのように登録し、自治体に助言役として派遣する仕組みはできないか。救援にあたる職員には二次災害に備えた補償制度なども必要だろう。

 1995年の阪神大震災や2011年の東日本大震災ではボランティアが活躍した。地域ごとの防災自治会も増えている。これらに加え、自治体が連携する共助の仕組みをもっと強めたい。

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