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新人は洞察力と行動力、コミュ力を磨こう
C Channel代表取締役 森川亮氏

2017/4/13付
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 4月になり、新しい年度になりました。入社式が行われ、今年も若者が社会人としての一歩を踏み出しました。今回は新入社員の方々に向けて、これからの働き方について私が思っていることを書こうと思います。

1989年筑波大卒。ソニーなどを経て2003年ハンゲームジャパン(現LINE=ライン)入社、07年社長。15年3月退任、4月C Channelを設立し、代表取締役に就任。

1989年筑波大卒。ソニーなどを経て2003年ハンゲームジャパン(現LINE=ライン)入社、07年社長。15年3月退任、4月C Channelを設立し、代表取締役に就任。

 テクノロジーの進化で職場環境はこれからどのようになるでしょうか。人工知能(AI)の職場への導入により、計算や記録はもちろん、予測といった業務もコンピューターシステムが行うようになると予想されます。

 アプリとクラウドサービスの普及により、企業間取引における入力業務や支払業務も自動化が進むと思われます。受注額や売り上げ、経費といった経営判断に欠かせない数値も、自動車の運転席のダッシュボードのように、簡単に一覧できるようになるでしょう。

 こうなると、人がこれまで手作業で行っていた仕事は減ります。代わりにデータを活用してどのような行動をすべきなのかを判断するように求められる場面が増えます。

 というのも、データというものは集めてきただけでは何の意味もないからです。大事なことはそこからどう行動するかなのです。

 AI導入後のビジネスパーソンに求められるのは、これからどうしたいのかという意思と、その実現に向けた行動になります。データの収集と管理はもう仕事ではなくなります。そのためには、自分なりの深い洞察力と行動力が求められます。自分の状態を管理し、常によい判断ができるようにする自己管理能力が求められるでしょう。

 ビジネスパーソンを巡る環境の変化はそれだけではありません。

 情報通信の技術が発展し、自動翻訳やテレビ会議システムがより使いやすくなるのは確実です。そうなれば海外とのやりとりはかなりスムーズになります。海外出張の必要性が小さくなるのはもちろん、在宅勤務も容易になります。移動時間は減り、効率的に働けるようになるでしょう。

 そうなると、相手と上手に意思疎通ができる能力、コミュニケーション能力の重要性がますます高まってきます。情報をただ伝えるだけでは不十分です。その情報を相手がどう解釈し、行動するのかを読み通さなければなりません。

 会議の場では、参加者をリードして議論をまとめ、結論を導き出せる力が重視されます。資料をつくるよりも、人と向き合うためにより多くの時間がとられるようになるでしょう。これまで以上にマネジメント能力やリーダーシップが求められるのです。

 日本の会議は非生産的といわれています。情報を共有するだけに終わったり、議論はしても何も決まらなかったり、問題解決につながらなかったりすることが多いようです。これらについても会議マネジメントシステムのようなものが登場し、効率的に意思決定され、行動を導くようになるかもしれません。

 コンピューターシステムがさらに行き渡れば、日々の通常業務(ルーティーン)はなくなるか、自動化されます。その分だけ、イノベーションに時間が使われるようになります。「イノベーションといわれても、自分はクリエーティブではない」と戸惑う人もいるかもしれません。しかし、これこそが人がまさにやるべき領域になってくると思います。

 コンピューターは過去にあったものから未来を予測します。そのため、突然変異のようなものを起こしにくいという特性があります。まったく新しい概念やシステムを生み出すには、人の意志と知恵が求められます。

 AIが人から仕事を奪うといわれます。重要なことは、そうした言説におびえるのではなく、得意とする分野に集中することで新しい価値を生み出すことなのです。新入社員の皆さん頑張ってください。

[日経産業新聞2017年4月13日付]

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