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選択肢を広げるガス自由化に

2017/4/11 2:30
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 都市ガス小売りの全面自由化が今月から始まった。昨年4月の電力小売りの全面自由化に続くエネルギー市場改革である。電力とガスの自由化を産業や地域の垣根を越えた事業者の競争を促し、新たなサービスを生み出すきっかけにしたい。

 消費者はこれまで、住んでいる地域のガス会社からしか都市ガスを買えなかったが、自由に事業者を選べるようになった。

 ガス小売りの全面自由化によって、一般家庭や商店など約2600万件の需要家、約2兆4千億円の市場が開放された。事業者は自由に料金を決め、インターネットや家庭の水回りの修理など、多様なサービスと組み合わせた売り方ができるようになった。

 なかでも期待されるのが電気とガスのセット販売だ。ガス小売りを始めた関西電力は電気とガスを一緒に買う家庭向けの割引を用意した。迎え撃つ大阪ガスも電気とのセット販売に力を入れている。

 ただし、ガス自由化は昨春の電力自由化と様相が異なる。電力の自由化が始まった昨年4月1日時点で小売り登録した企業は280社あったが、ガスの場合、家庭向けに参入した新規事業者は今月1日時点で10社あまりにとどまる。

 購入先を変更したくても選べない地域も少なくない。競争が活発化する地域と盛り上がりを欠く地域との差は、消費者の選択肢拡大を目的に掲げる自由化の趣旨に応えているとはいえない。

 参入した事業者も電力会社やLPガス会社などに限られる。電力小売りでは自前の発電所がない事業者でも卸市場を通して販売用の電力を調達できる。卸市場のないガスの場合、販売用ガスの確保は簡単ではない。電力は全国の市場が送電網でつながっているが、ガスは近接する供給区域どうしがつながっていないことが多い。

 ガス事業固有の事情が参入を難しくしているなら、卸市場の創設やパイプライン網の整備など、競争を促す環境を整える取り組みを続けていかなければならない。

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