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国際拠点生かし監査改革急げ

2017/4/8 2:30
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 各国で監査法人を監督する公的機関の国際組織が、都内に常設の本部事務局を設立した。金融分野の国際機関が日本に本部を置くのは初めてという。国内外の専門家が活発に往来し監査への関心が高まることが期待される。

 企業の財務諸表の信頼性を保証する監査は、市場経済が正常に機能するために欠かせないインフラの一つである。国際組織の拠点が設立されるのをきっかけとして、日本の監査の質を高める改革を急ぎたい。

 本部を設けたのは「監査監督機関国際フォーラム」(IFIAR)という組織だ。米エネルギー会社エンロンの不正会計事件の反省から各国で監査法人を監督する動きが強まったことを受け、2006年に発足した。現在は日本の金融庁を含む、52カ国・地域の当局が加盟する。

 企業活動のグローバル化に伴い、複数の国にまたがる監査が珍しくなくなった。監査が適正かどうかを監督する当局も国際連携が必要となる。金融庁は各国当局との情報交換を密にすることにより、監査法人を厳しく指導する体制を整えるべきだ。

 監査法人の側も厳格な監査に向けた取り組みを進める必要がある。甘い監査が企業を衰えさせる結果を招くことは、会計不祥事が見過ごされた東芝の現在の苦境がよく物語っている。

 監査法人は何よりも、不正を見抜く技量を高めなければならない。経験の乏しい監査人への教育などに時間をかける必要がある。膨大な財務データを分析するために人工知能(AI)を使う動きも一部で始まった。そうした試みを加速させるべきだ。

 上場企業の社外取締役にあたる外部人材を招き、監査法人の運営が適切かどうかをチェックすることも有効だ。会計・監査の業界はとかく閉鎖的と批判される。企業財務の専門家や市場関係者などの目を意識すれば緊張感が生まれ、監査人と企業が癒着するリスクも低減できるはずだ。

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